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SONS OF APOLLO

マイク・ポートノイ(ex:DREAM THEATER)、
デレク・シェリニアン(ex:DREAM THEATER)、
ビリー・シーン(MR.BIG)、
ロン・バンブルフット・サール(ex:GUNS N' ROSES)、
ジェフ・スコット・ソート(TALISMAN、ex:YNGWIE MALMSTEEN、多数)

から成る俗に言うスーパーバンドだ。このバンドがユニークなのはアルバムだけ作って終わりというよくあるパターンではなく、精力的にツアーを行っているので、れっきとしたバンドとして活動している点。
アルバムは昨年リリースされ、乱暴な言い方をするとDREAM THEATERタイプの音だが(当たり前だ!w)、DREAM THEATERと違って歌メロの魅力が薄い。TALISMANや自身のソロワークでは豊かな歌メロを披露しているジェフ・スコット・ソートが加入しているのにどういうことだ!?と思ったら、どうやら彼は最後に加入したそうなので、楽曲に関わる頻度が少なったそうで。

そんなこともあり、ライブに行くかは迷ったが、大好きなシンガーであるジェフ・スコット・ソートの本気モードを日本で見る機会はここしかない!と思った。ジェフは2016年のLOUD PARKにKUNIのシンガーとして出演しているが、蓋を開けてみたらゲストシンガー扱いで歌もどこかお客様感が漂っていたので、キチンとした彼の来日公演はなんと、TALISMANの1993年以来・・・。


さて、SONS OF APOLLOのライブに行ったのは東京公演二日目だが、いきなりビリーとロンのダブルネック弦楽器隊の見た目のインパクトが凄い。ちなみに二人ともずっとダブルネックだった!ビリーはMR.BIGで何回も見ているけど、ロンはガンズの時にあまり印象に残っていなかったので、このバンドではテクニカルなギターで本領発揮(?)し、なおかつバックコーラスもなかなか上手いし、ダブルネックギターでもアクションは激しい!
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マイキーのドラムを見るのはTHE WINERY DOGSの初来日公演以来だが、こうしたプログレメタルを叩くマイキーは見るのは彼が最後のDREAM THEATER来日公演となった2010年のサマーソニック以来だった。頭をガンガン叩きながらドラムするお馴染みの光景が出てきたけど、やっぱりプログレメタル系だとこうなるのかな(笑)


そして、ジェフ・スコット・ソートですよ!!!!
多数のプロジェクトやバンドに参加しているので単なる便利屋さんシンガーという印象が日本では強いと思うけど、しっかりとした個性を持ちながらも柔軟さを兼ね備えた素晴らしいシンガーです。SONS OF APOLLOのアルバムだけ聴いていると彼の本領はまだ発揮されていない感があったが、ライブだと彼の力強さと伸びやかなボーカルがより映える。そして、インストパートが多いバンドだが、間奏中もメンバーによく絡み、曲に合わせてのステージアクションに、ラテンなノリの踊り?とボーカル以外のパフォーマンスも目が離せられない!!フロントマンのお手本のような存在ですね。LOUD PARKのKUNIの時とは大違いだなぁ・・(^_^;)

なお、マイキーがジェフを紹介する時、「バークリー音楽大学時代にジョン・ペトルーシや、ジョン・ミュングとYNGWIE MALMSTEENのライブビデオを見ていたが、今は彼と一緒にバンドを組んでいる!」というMCの流れから"I Am A Viking"を少しだけ歌ってくれるジェフ(笑)毎回恒例のネタなのかな?
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そんなジェフの凄さを見せつけたのが彼のソロコーナー。
なんと、QUEENの一人"The Prophets's Song"!ボーカルディレイのエフェクトを使用しながらフレディ・マーキュリーのボーカルワークを完璧に再現。この曲をカバーする人は滅多にいないのでは?
続けてロンがギターのみをバックにして、QUEENの"Save Me"を熱唱!ジェフのことをよく知らなかった人に多大なインパクトを残すパフォーマンスだったと思う。


なお、2003年にイギリスで開催されたQUEENコンベンションでのトリビュートライブの模様を収録したジェフのライブDVDがあるけど、オールQUEENナンバーで、彼のQUEEN敬愛っぷりが堪能できます。バンド含めてQUEENの魅力を再現しているので、ジェフ・スコット・ソートファンのみならずQUEENファンにもおすすめ。定番曲から通好みな曲でも選曲も素晴らしい。廃盤のようなんで中古で見つけたら即ゲット!(笑)
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個々の面々の話をしてしまったが、バンドとしてはライブもたくさんこなしていることもあり、非常にタイト!そして、単なるバカテク集団ではなく、各人がエンターテイナーでもあるので、ライブの方が遥かに楽しい。ちょっと耳に残る曲が少ないなぁ〜と思ったSONS OF APOLLOの曲もライブだとなぜか耳に残る(笑)

しかし、やはり一番盛り上がるのはマイキーとデレクの二人が在籍していた時のDREAM THEATERの曲!つまり、アルバム"Falling Into Infinity"からの曲となるが、"Just Let Me Breathe"は本家では滅多にやらない曲でもあるのがポイント。そして、ライブ本編終盤を飾ったのが"Lines In The Sand"。デレクのキーボードソロから曲に入るというお馴染みの展開で、マイキーのドラムはやっぱりとっても馴染むって、当たり前ですなww マイク・マンジーニのカッチリとしたドラムも良いけど、遊び心があるマイキーのドラミングを聴いていると、なんだかノスタルジーを感じてしまうなぁ。。なお、ジェフのボーカルも違和感ないので、DREAM THEATERのピンチヒッターでも十分OK!(笑)コーラス箇所はロンが担当し、アルバム通りのコーラスワークも再現。
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アンコールではジェフが後ろのPA卓から登場し、そのまま客席をかきわけながらVAN HALENのカバー、"And The Cradle Rock"を演奏。メンバー共通で好きなのがVAN HALENということかな?
最後はSONS OF APOLLOの"Coming Home"で締め。観客とサビの掛け合いではジェフがマイクを通さず歌い、生でも会場後ろまで響き渡る歌声も披露し、この掛け合いは大盛り上がり!

この公演翌日は休む間もなくフランスへ移動ということだが、バンドの状態からして、次作は非常に期待できるかな?DREAM THEATERと並んでプログレメタル界を盛り上げてほしい!!その時はジェフの歌メロもキッチリと練ってね(笑)


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Setlist
01.God Of The Sun
02.Sign Of The Time
03.Divine Addiction
04.Just Let Me Breathe (DREAM THEATER cover)
05.Labyrinth
06.Bass Solo
07.Lost In Oblivion
08.The Prophet's Song / Save Me (QUEEN cover)
09.Alive
10.The Pink Panther Theme (HENRY MANCINI cover)
11.Opus Maximmus
12.Keyboard Solo
13.Lines In The Sand (DREAM THEATER cover)
〜Encore〜
14.And The Cradle Will Rock (VAN HALEN cover)
15.Coming Home

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