Heart Of Steel

買ったアルバムの感想を語る場

HEAVYMETAL

「メタルファンは、死ぬまでメタルファンなんだ。パーマネントに『あ~○○年の夏はSLAYERをよく聴いたよな~』みたいな聴き方をする奴は一人もいないよ」byロブ・ゾンビ

【ライブレポ】ANTHEM vs ANTHEM2001@EX THEATER六本木 2021.11.6


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私がANTHEMにハマったのはかなり遅い方である。アルバムでは言えば"Black Empire"直後だったけど、友人から教えてもらい、そこからはコンスタントにライブに行くようになった。そんなタイミングもあり、ANTHEMのボーカルで一番マッチするのは坂本英三と思っていたので、個人的に最高傑作と考えている"Burning Oath"後に坂本英三が再度脱退してしまったのは結構ショックだった。今、思えばあの時がANTHEMが一番好きだったピークだったんだなーと思う。

その後は再び森川之雄が戻ったあとのアルバムは全く問題なかったけど(内容としてはどれも素晴らしい!ことは強調しておく)ライブだと坂本英三が再加入以降の曲も当然やらないといけないわけで、その微妙な違いやライブの立ち振舞いに以前のように120%楽しんでいたかというと、もちろん楽しんでいたが、どこか第三者的な視点で観てしまう時が多かったように思う。

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そんなわけで、今回のツアーは坂本英三本間大嗣が戻った2001年のANTHEM現行ANTHEMのガチバトルという凄い内容ではあるが、坂本英三が歌うANTHEMが観られる!ということで行ってきた。行ってきたのはツアー最終公演であるEX THEATER六本木公演。声出しは禁止だが、座席も間を開けることをせず、声以外はもはや通常時と一緒である。もう不安感というより日常に戻りつつあるという感覚だ。
そして、本当に久しぶりのメタルのライブで、生で体感する爆音サウンドはやはり格別である。

ライブは2部の構成で、最初に2001年ANTHEMが登場。ドラムが本間大嗣ということで、正に最初に観たANTHEMがそこに復活していたから興奮しないわけがない。セットリスト的には代表曲ばっかりというわけではなく、通好みな曲も多く入っていたのが結構意外だった。もちろん、ライブの流れだったり、メンバーのペース配分ということもあるだろう(柴田さんは2部両方出るのはしんどいと愚痴をMCで言っていたw)。それ以上に、この編成でやり残したことが無いことを確かめるかのようなセトリだったのでは・・・と思う。

仕方ないことなんだけど、ちょっと残念だったのは"Burning Oath"からは"Ghost In The Flame."のみだったこと。この曲のレコーディングを最後に本間大嗣が脱退してしまい、残りは現ドラマーの田丸勇がレコーディングしたアルバムなので、エアポケットようにどちらの編成に当てはまらないことになってしまったのでこのアルバムからは1曲しか選曲されず。坂本英三時代の屈指の名曲"Evil One""On And On"をもう一度聴きたかったな〜〜。。その分、"Ghost In The Flame."はレコーディング同様に非常に気合の入った内容ではあった。

それにしても熱いライブだった。己のノスタルジー欲を満たしてくれる内容だったが、連チャンで出演する柴田さん、清水さんの2部のことは考えていないかのような気合の入ったパフォーマンスは素晴らしかったし、坂本英三が歌うANTHEMはやっぱり格別で、この時のANTHEMが一番好きだな!と改めて思った次第。柴田さんと英三さんのMCの絡みは本当に好きだったので、このやりとりがもう一度観たかったのだよ・・・。

ANTHEM2001 Setlist

01.Onslaught
02.Soul Cry
03.Grieve Of Heart
04.Demon's Ride
05.Overload
06.Ghost In The Flame.
07.Insomnia
08.Ignite
09.Walk Through The Night
10.Life Goes On
11.Black Empire
12.Running Blood

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15分ほどの休憩を挟みに、2部は現行ANTHEM
のっけから、あれ?、こんな凄いバンドだったっけ!?とビックリ!!

いや、元々凄いバンドだけど、今までの現行ANTHEMの中でも特に素晴らしい内容だった。
森川さんの気合がいつも以上に入っているように思えたが、自分が在籍していた時のアルバムだけで選曲している分、英三さんだったら〜〜という違和感を感じることもなく、やっぱり森川さんのボーカルは凄いー!!と、余計なことを考えさせることがない構成が良かった。

柴田さんのMCで来年はニューアルバムリリース、ヨーロッパツアー、ZEPP DIVERCITY TOKYOでのワンマンライブと怒涛の発表がされたが、やはり未来に向かうことができるのは現行ANTHEMしかできないわけで、その未来へ突き進む力というのは、ANTHEM2001ではなし得ないものだからこそ、そこが「差」として現れてそれを感じてしまったのだろうか。

そんな想いもありつつも、単純にライブで聴く"Evil Touch""Hunting Time""Shadow Walk"といった以前の森川さん時代の曲と現行での"The Artery Song""Far Away""Pain"といった名曲が怒涛に繰り出されるセットリストに完全KO。サミー・ヘイガー時代のVAN HALENデイヴィッド・リー・ロス時代の曲は最小限にしかやらなかったように、森川さん在籍時の曲で今後もライブの選曲を固めた方がいいんじゃないだろうか。

アンコール2回目には坂本さんと本間さんも参加しての"Wild Anthem"。ボーカルは交代交代で歌い、ドラムも交代交代という内容で、最後は非常にハッピーな気持ちで観ていた。もうなにかの節目以外で本さんや本間さんは出てこないんだろうな・・・と少し寂しい気持ちになりつつも、実はノスタルジーに浸るライブではなく、現行ANTHEMの新たな道をハッキリと提示したライブだったんだなと終わったに後に思った。それを物語る鬼気迫るパフォーマンスに来年の活動が楽しみである。

ANTHEM Setlist

01.Shine On
02.Stranger
03.Linkage
04.Evil Touch
05.Hunting Time
06.Absolute Figure
07.Shadow Walk
08.Silent Cross
09.The Artery Song
10.Far Away
11.Shout It Out
12.Venom Strike
〜1st Encore〜
13.Let Your Heartbeat
14.Pain
〜2nd Encore〜
15.Wild Anthem
 
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※セトリは間違えがあるかもしれない・・・ 

【レビュー】HELLOWEEN "Helloween"

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いきなりだけど、HELLOWEENと私との関係は正直に言うと微妙だ。

HELLOWEENはメタルを聴いていく過程でもちろん聴いていた。ちょうどリアルタイムがアンディ・デリス加入後の2枚目"The Time Of The Oath"からで"Power"や"Steel Tormentor"(通ぶりをアピールw)を聴いてカッチョイイ!となり、そこからマイケル・キスク時代へ遡り、一時期はかなり熱心に聴いていたが・・・・。
The Time of the Oath
Helloween
Castle
2008-02-26



しかし、"Better Than Raw"以降はなぜかサッパリと彼らの新譜を追いかけることをやめてしまった。理由はなんだろう?別に嫌いになったとかではなく、購入するタイミングを逃してしまったとか、少しメタルの好みが変わったとか、まあそんなところかもしれない。

そんなHELLOWEENに対して半端者にとってもマイケル・キスクカイ・ハンセンが復帰しての7人編成のアルバム"Helloween"は気になってしまう!どんだけ気になっていたかというと、タワレコでの予約は4月3日時点で済ませていた。偉いでしょ!?(笑)

と、そんな輩でも今作はやっぱり気になるアルバムである。私のように中途半端にHELLOWEENに触れていたものや、マイケル・キスクが脱退して聴くのをやめた方など、毎回アルバムをチェックしていない人でも聴いてみたくなる話題性があるアルバムだ。

歴史の長いバンドだから、人によって期待している点は多種多様だと思うが、このアルバムはマイケル・キスクカイ・ハンセンが復帰しても、アンディ・デリス加入後のHELLOWEENサウンドが基本にあるアルバムだと思う。そこに復帰組二人のテイストがアドオンされたという感じだろうか。
クレジット面でもそれを物語っているように、長年HELLOWEENを支えてきたマイケル・ヴァイカートマーカス・グロスコフアンディ・デリスの3人が作曲の中心で(もちろん、サシャ・ゲルストナーも2曲作曲している。彼も加入してからもうすぐ20年になる!)、カイ・ハンセンは本編最後を締める長編曲"Orbit""Skyfall"に関わっているのみだし、マイケル・キスクに限っては1曲も作曲に参加していない。

カイ・ハンセンマイケル・キスクが復帰したことから、この二人のカラーが強く出ることを希望するファンは多いかもしれないが、やはり長年バンドを支えてきたメンバーの色が色濃く出るのは自然な流れといえる。
しかし、1曲目の"Out Of Glory"マイケル・キスクの伸びやかなハイトーンが冴え渡り、本編最後の長編曲"Skyfall"カイ・ハンセンらしい"Keeper Of The Seven Key"時代を彷彿とさせるエピックな曲だったりと過去を彷彿とさせる所はキチンと入っている。

そこにアンディ・デリス加入以降のHELLOWEEN色が基本にありながら、アンディ・デリスマイケル・キスクという二人のボーカリストそれぞれをメインにフィーチャーした曲もあれば、二人で掛け合いをしながら歌う曲、どちらかがバックコーラスに回って豪華なボーカルハーモニーを奏でる、といった具合にマイケル・キスクの伸びやかなハイトーンとラフな歌唱が魅力のアンディ・デリスのコンビネーションはこんなにも魅力的になるとは正直思わなかった!

そして、このアルバムはアンディ・デリスがソングライターとしても優秀であることを改めて証明した一枚だと思うし、アルバムの中で彼が関わった曲が最も印象的だった。"I Want Out"に通じるキャッチーさが耳に残る"Best Time"、二人のボーカルのハーモニーが最高な"Fear Of The Fallen"、ロックンロールテイストが満載の"Mass Pollution"、といった感じで、今までマイケル・キスクと歌唱力の面で比べたら・・・となんて思っていた自分が恥ずかしいw

過去の現在とHELLOWEENの要素をうまくミックスしながらも、決してノスタルジーに浸るだけでない、バンドの新たな未来を提示した一枚だと思う。よくよく考えると過去メンバーも復帰して(特にボーカリスト)、これだけ良好な関係を築きアルバム制作がうまくいったバンドって、他にいないような???? 
そうそう、最後に長編曲で締めるアルバムの流れも良い。本編ディスクは割とシリアスな曲のみで構成されており、HELLOWEEN的なコミカルさがある曲はボーナストラック扱いでCD2枚目という内容も個人的には好み。彼らのコミカル的な側面はやっぱり好きじゃなかったなぁ・・・(笑)
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なお、サウンドプロダクション面ではオールドスクール風なアナログライクなサウンドのため、聴き疲れしにくい。最近のメロパワ系は音を沢山詰め込んでいるのでゴージャスではあるが、Too Muchな感もあるので、これぐらいの音の密度が逆に良いと思う。
このあたりのミキシング具合等はかなり繊密に考えられているようで最新号のBurrn!では全メンバーのみならず、プロデューサー、フォトグラファー、アルバムカヴァーアーティストといった主要関係者全てのインタビューが掲載されているので、読みながら聴くと更に興味深いと思う。
コロナ渦ならではニューヨークとテネリフェ島をネットで結んでの遠隔ミキシングといったレコーディングの裏話の内容も面白かったので、レコーディングの詳細がわかるこの号はファンにはオススメ!ちなみにメンバー7人をうまく束ねるのは大変そう、ということはよくわかった(笑)

BURRN! (バーン) 2021年 8月号
シンコーミュージック
2021-07-05




 




ハロウィン~完全版~ [初回生産限定盤] [2CD]
ハロウィン
ビクターエンタテインメント
2021-06-16

 

このアナログライクなサウンドはきっとアナログ盤だともっと映えるに違いない、と思ってNuclear Blastからアナログのコロナカラー盤(ウイルスのコロナじゃなくて、Coronaですよ!)を思わず購入。CDと違って、曲順が少し変わっており、"Down In The Dumps"がボーナストラック扱いのレコード2枚目のD面の方に回っている。
予想通りアナログ盤の方が音にパンチ力はCDよりあると思うので、大きなアートワークも含めて買ってよかったかな。
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【レビュー】GOJIRA "Fortitude"

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フランスのメタルバンドGOJIRAの最新作"Fortitude"は2021年にリリースされたアルバムの中で今のところNo1最有力候補!
前作の"Magma"も素晴らしい内容だったけど、今作は更に上回る内容だと思う。
MAGMA
GOJIRA
ROADR
2016-06-17



GOJIRAって、◯◯メタルと表現が難しいバンドなので他の人にの説明が難しい(笑)デス、スラッシュ、スラッジ、プログレといったメタル・ロックのサブジャンルの混在具合が絶妙で、あえて言うなら"GOJIRA"というメタルジャンルと強引に言えばいいのかな!?

そんな多様性なサウンドが特徴のバンドだが、この"Fortitude"のその振り幅が最も大きいアルバムだと思う。だからといって、散漫な印象は全くなく、そのエクストリームメタルの芯の部分は揺らいでいない。ボーカル兼ギターのジョー・デュプランティエのブルータルな歌声の迫力はそのままだし、彼らの持っているスラッシュメタル成分はスポーティーなアメリカのスラッシュメタルバンドより、SEPULTURAのようにドス黒い成分が多いところは更にパワーアップ。そして、様々なタイプの曲が入っているので、アルバム一枚飽きることなく聴ける。

1曲目の"Born For One Thing"GOJIRAの魅力が凝縮されたサウンドにやられ、2曲目の"Amazonia"は彼らのSEPULTURAにも通じるサウンドに更に追い打ちをくらい既にこの時点でKO。オシャレなSEPULTURAとは誰かが言ったもので、言い当て妙だと思う(笑)メンバーもシャレオツな雰囲気があるよねw
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また、GOJIRAのスラッジ的な部分はMASTODONに近いものがあると思う。プログレの要素が入ったスラッジサウンドだが、MASTODONほど泥臭くなく、スタイリッシュに近い感じがあり、それが一番強く出ているのが"The Trails"という曲。これはアルバムの中でもアクセントとして光っていると思う。


彼らの持っている魅力が全方位に向かってパワーアップしており、聴き込む度に新たな発見がある文学的な側面と、身体が思わず動いてしまうその衝動性あるエクストリームメタルサウンドの両方が楽しめる傑作だと思う!欧米と比べて日本だとウケがイマイチなタイプかもしれないが、ちょっとでも気になる人がいれば、今はサブスクやYotubeで気軽に聴けるので、まずは一聴を!







なお、日本盤は2016年のMagma World Tourからライブ3曲がボーナストラックとして収録されている。
(曲は"Silvera""Backbone""Pray"
 


FORTITUDE
GOJIRA
ROADRUNNER
2021-04-30


【レビュー】TODD LA TORRE "Rejoice The Suffering"

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QUEENSRYCHEのボーカリストであるトッド・ラ・トゥーレがソロアルバム"Rejoice The Suffering"をリリース。これが素晴らしい!!どれぐらい素晴らしいかいうと、個人的にはトッド在籍時のQUEENSRYCHEのどのアルバムよりも好きだ(笑)トッドジェフ・テイトの後任を努めたQUEENSRYCHEはメタル路線への振り戻しをしているが、個人的にはどこか煮え切らない内容で歯がゆかった。QUEENSRYCHEのボーカリストでいる以上、ジェフ・テイトと比べられてしまうのは仕方ないが、このアルバムでトッドジェフと同等、いやもしかしたらそれ以上のボーカリストかもしれないと思った。


そんな想いをさせてくれたトッドのこのソロアルバムはここ数作QUEENSRYCHEに対して抱いていた悶々とした想いが吹き飛ぶ内容。QUEENSRYCHEを更にメタルにした内容であるが、トッドのボーカルの伸びやかさ、幅広さが遺憾なく発揮されていて聴いていて実に気持ちが良い。
メタルボーカリストと言っても様々な表現スタイルがあるが、トッドはグロウルからSANCTUARYウォーレル・デインを彷彿とさせる驚異的なハイトーンまで歌声の幅が非常に広い。
こんなに多様性があるボーカリストとは知らなかった。。QUEENSRYCHEではまだ彼の本領を120%発揮できていなかったことなのか・・・。
どの曲も良質で、1曲の中で様々なスタイルを見せるトッドのボーカルは非常に魅力的。正に彼のボーカルを堪能するためのアルバムと言えるかもしれない。


このアルバムはほぼ二人のみで制作され、クレイグ・ブラックウェルなるギタリストがギター、ベース、キーボードを担当。トッドはボーカルの他にドラムも担当。QUEENSRYCHEスコット・ロッケンフィールドがプライベートな事情で制作に参加できなかったバンドの現在の所の最新作"The Verdict"でもドラムを担当したトッドだが、ソロアルバムでも見事なドラミングを披露。名手スコット・ロッケンフィールドの代役を伊達じゃなかった。
ミキシングはQUEENSRYCHE"The Verdict"でも担当したZeusZeusは昨年リリースされたSANCTUARY"Into The Mirror Black"のリマスター盤でもリマスターを担当したが、シアトル関連メタルバンドと縁があるのかな?


ブックレットは少し印刷の甘さがあるのはご愛嬌だが、なんと外盤にも関わらず歌詞の日本語対訳が掲載されている!Google翻訳した適当なものではなく、キチンと対訳されたものなので、日本ファンには嬉しい配慮。なぜここまでしてくれるのかはわからないが、日本人関係者がスタッフにいるのかな?
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アルバムのオープニングトラック"Dogmata"いきなり緩急付いたトッドのボーカルが光る!



ロブ・ハルフォードを彷彿とさせるヒステリックなハイトーンからトッド本来のトーンに切り替わりがカッコいい!"Pretenders"



"Crossroads To Insanity"といったミッドテンポの曲では更に情感豊かなボーカルを見せる。曲調は今のQUEENSRYCHEに近いかな?
"Eyes Of A Stranger"を想起させるPVですね。


ダーティーな吐き捨て型の歌い方もカッコいい"Vexed"



ソロでこれだけの内容が作れるのだから、ぜひバンドに持ち帰ってほしい!スコット・ロッケンフィールドが事実上、脱退ている今、オリメンはマイケル・ウィルトンエディ・ジャックソンしか残っていないので、バンドの鍵を握るのはやはりトッド
トッドがいるQUEENSRYCHEが来日したのは2016年のLOUD PARKだけで、しかもこの時はビザかなにかの問題でエディ・ジャクソンが来日できなくベースはテープからローディが裏で弾いていたという内容。そして、スコット・ロッケンフィールドを日本で観ることができたのがこれが最後になってしまった・・・。
幸運にも彼が投げたスティックを受け取ることができたので、このスティックは家宝モノではあるが、ファンとしてはQUEENSRYCHEの新しいマテリアルで、またファンを興奮させてほしい!それができることを確信させてくれたトッド・ラ・トゥーレのソロアルバムであった。

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Rejoicing in the Sufferin
La Torre, Todd
Rat Pak
2021-02-05


【ライブレポ】RAZOR HIGHWAY@渋谷CYCLONE 2019.11.30

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11月の最後の日は10/23にデビューアルバム"Grace Through Insanity"をリリースしたRAZOR HIGHWAYのレコ発ライブに行ってきました〜。イベント名は"Howling At The November Moon"ということで対バンはBELLFASTKELLY SIMONZ's BLIND FAITHというなんとも美味しい組み合わせ!

場所は渋谷CYCLONE。個人的には初めて行く会場だったけどそんなに悪くないかな・・?ギュウギュウ詰めだとまた印象が変わるんでしょうけど。

トップバッターはBELLFAST。やっとライブを観ることができた!いつもはヴァイキングメイクをしているバンドだが、この日はカジュアルデー?(笑)ということで普通の出で立ち。カジュアルな装いでも特に違和感なかったですがw ケルティックなメロディと血湧き肉躍るようなリズムパターンにボーカルのKohさんは歌い方はブルース・ディッキンソンの影響を感じさせ、そんな組み合わせのサウンドはオリジナリティを感じさせる。そこにフルートとヴァイオリンの旋律が入ってきて独特の世界観を大いに堪能しました!顔で弾くタイプと知ったMokotoさんのギターもやっと聴くことができた。
メンバーの皆さん、ステージ上でとにかく楽しそうな雰囲気が印象的で観ているこっちも楽しくなる、そんなライブだったかと。また、ライブが観たいですね。

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BELLFAST Setlist
01.Sword Of Victory
02.Black Mist Island
03.Ancient Celtic Fire
04.When The Sunrise
05.Celtic Drum
06.Deadly Oath
07.Inis Mor


2番手はKELLY SIMONZ's BLIND FAITH。この日はボーカルレスのインストオンリーという内容のライブ。KELLYさんのギタープレイを生で観るのは初めてだったけど、ドラム、ベース含めたサウンドの明瞭さにビックリ。音の鳴り方がそもそも違う。そして、KELLYさんのギターは確かに凄い・・・!なめらかな速弾きでなおかつ、一つ一つの音がクリア。本当に上手い人はこういうことなんだろうな。
ベース、ドラム含めてのネオクラシカルでプログレッシブな怒涛のナンバーから、泣きのギターたっぷりなナンバーとインストオンリーといえでも緩急を組んだ構成に終始釘付け。

そして、KELLYさんの巧みなMCも最高に面白かった!腹を抱えて笑いました(笑)このMCを聞けるだけでも良かったというのは大袈裟かもしれないけど、それぐらい面白い内容。布施明の歌を少し歌っていたけど、歌も上手い人なんですね・・・。NHKのEテレに出演したのは伊達じゃない・・・!?
このバンドもまた観たい!

そのMC一部始終がYoutubeにアップされているのでご紹介。




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KELLY SIMONZ's BLIND FAITH Setlist
01."The Wrath Of Gaia" suite No.1
02.Magestic Prestigio
03.Tales Of The Viking
04.Cry For You
05.Opus#1
06.Opus#2-No.1
07.Opus#2-No.2
08.Opus#3
09.The End Of The Beginning
10.Allegro Maestoso


どれだけギターが凄いのかは映像を見た方が早いので、この日のライブの最後のナンバーを映像でどうぞ!




そして、トリにレコ発となるRAZOR HIGHWAY!6月のデビューライブ以来の2本目のライブ。
デビューライブの様子はこちらをどうぞ
デビューライブはアルバムリリース前ということで観る方も手探り感的なところがあったけど、今回はレコ発ということでアルバムはたっぷりと聴いた上で臨むライブということで前回以上の期待感があった。

デビューアルバムの"Grace Through Insanity"はとにかくバランスの良さを感じるアルバム。
メタリック過ぎず、ブルージー過ぎず、メロディック過ぎず、絶妙なバランスの音楽性で、楽曲的にはスピーディーなものからミドルテンポ、バラード系などバラエティ豊かだが、ビシッ!と軸が定まっているので散漫な印象は無い。

ブリティッシュハードロック、アメリカンハードロックの良いところを凝縮した内容であり、そういった意味では欧州勢がハードロックのアプローチと似ているかも?音は詰め過ぎず、良い意味で音の隙間があるから、ボーカル含め各楽器のナチュラルな響き具合を生かした音作りも心地よい。かといって、スリルが無いわけでなく、HR/HM特有のエキサイトメントもある。メンバーのインタビューからでも欧米のバンドと同じ土俵で評価を受ける、そんなバンドを目指したいという言葉が彼らが目指している方向性がよくわかるし、アルバムの音もそれを物語っている。

と、某サイトで別名で書いた私のレビューでしたが、ハードロックが洋楽志向の方でも納得の内容だと思います!


GRACE THROUGH INSANITY
RAZOR HIGHWAY
Repentless
2019-10-23



その上で今回のライブはどうだったのかというと、6月のデビューライブと比べて格段に良くなっていたと思う。アルバムを聴き込んで来た方が周りに多かったせいもあるけど、ライブは前回と比べてお互いがバンドと観客がお互いキャッチボールをキチンと出来ているので、とっても良い雰囲気でしたね。、メンバーの深澤AkiさんMasakiさん含めたメンバー全員、楽しそうな感じだったし。

アルバム同様、ライブもバラエティ豊かな楽曲でスピーディーなナンバーもあれば、ミドルテンポ、そしてバラードもある内容で、ハードロックって、本来こういうもんだよねー!と改めて思った次第。深澤Akiさんがアコギを持って歌う、ライブ終盤の幸福感ある内容は特に印象的だった。
どの曲もライブ映えするけど、本編最後の"Higher Than Sky"は特にライブだと魅力が更にアップするナンバーだと思う。みんなで大合唱できる曲はやっぱり良いですな。

アンコールはPRETTY MAIDSの"Red, Hot And Heavy"!まさかこの曲をカバーするとは思わなかったけど(DOKKENあたりのLA系かと思っていたw)、サビを"Razor Highway!"としていましたね。PRETTY MAIDSというチョイスはルーツが共通ということと、欧州勢がやるハードロックと視点が似ているということもあり、なるほど〜と思った。

2020年の展開も楽しみだし、より多くの人に聴いてほしいバンドですね。知り合いだから、じゃなくて純粋に良いアルバムなので!今回の3バンドともまた観たいので、次回も同じ組み合わせでも個人的には全然OKです!(笑)

今回のライブは普段会えない人とも沢山会うことができて、そういった意味でも充実したライブだったな〜。そんな機会を作ってくれたバンドに感謝!

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RAZOR HIGHWAY Setlist
01.Enter The Wild Blood / Gothic Jungle
02.Call Of The Wild
03.Hungry For Your Heart
04.Face The Light
05.Love It Bleeds
06.Laughing On The Edge
07.You Renegade
08.In The Arms Of A Stranger
09.Higher Than The Sky
〜Encore〜
10.Red, Hot And Heavy (PRETTY MAIDS cover) 
プロフィール

sekibow

熱苦しいハードロック、ヘヴィメタル、スラッシュメタル、ドゥーム・ストーナー系メタル、プログレ、そして70年代〜80年代のウエストコースト系ロックを愛するパフュメタラー。Sign of the Hammer Be My Guide

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