Heart Of Steel

買ったアルバムの感想を語る場

5.1ch

「メタルファンは、死ぬまでメタルファンなんだ。パーマネントに『あ~○○年の夏はSLAYERをよく聴いたよな~』みたいな聴き方をする奴は一人もいないよ」byロブ・ゾンビ

【レビュー】GUNS N' ROSES "Appetite For Destruction"(Super Deluxe Edition)

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今年のリイシューもので一番の話題はおそらくGUNS N' ROSES"Appetite For Destrution"のリマスター盤でしょう!アルバムとしては初のリマスター化ということで、様々な形態でリリースされているが、個人的に気になったのは5.1chリミックスが施されたバージョンを収録したBlu-ray Audio盤。ただし、このBlu-ray Audio盤が入っているのはSuper Deluxe Edition盤と超豪華BOXのLocked N' Loaded Edition盤のみ。

値段的に手が出せるのはSuper Deluxe Edition盤のため、そっちを購入したがそれでも十分高かった(^_^;)あの豪華なブックレットで値段の半分を占めていそうな感があるけど、国内盤の解説はBurrn!誌できっと載るだろうと予想し、HMVのセールを駆使して、少しでも安価な輸入盤を。

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本編や未発表曲が収録されたディスクについてはBurrn!やら様々なメディアで解説が載っているのでそちらを参照した方が良いと思うので、今回はBlu-ray Audioディスク収録されている5.1chミックスのみについて書こうかな。
メーカーからBlu-ray Audioディスクの説明は以下の通り。

ブルーレイ・オーディオ・ディスクには、伝説のプロデューサーであるエリオット・シャイナー(スティーリー・ダン、イーグルス)による壮大な96kHz/24bit5.1サラウンド・サウンドのオリジナル・マルチトラックと、シャイナーとフランク・フィリペッティ(ビリー・ジョエル、エルトン・ジョン)による5.1サラウンドでミックスされた5つのボーナス・トラックが含まれる。さらに、ブルーレイには、リマスタリングされたステレオ・オーディオと新たに5.1サラウンド・サウンドでミックスされた4本のガンズ・アンド・ローゼズを代表するミュージック・ビデオと、さらには1989年に撮影されながら、完成を見なかった「Its So Easy」の新しいビデオがオリジナルの16mmフィルムから4K-HDに生まれ変わったものも含まれている」

ということで本編リマスターのみならず5.1chミックスに関しても気合が十分入っていると思われる内容。この手のバッドボーイズロックに関して5.1chミックスは珍しいが、そこはさすがガンズ!!早速、DOLBY TRUE HD5.1で聴いてみる。

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Blu-ray Audio盤も本編リマスター盤と同様にスラッシュとイジーのギターの分離が良くなり、ダフのベースとスティーヴンのドラムの音がより豊かに。そしてアクセルのボーカルは生々しいを強調した内容となっている。その5.1ch盤は特にアクセルのボーカルの生々しさが強烈!ちょっと、この生々しさは思わず「オオオッ・・」と唸る内容やっぱりこのバンドはアクセルのボーカルが肝なんだな・・と当たり前のことを改めて認識させてくれる。

曲によってはギターの位置がフロントだったり、リアに配置されているなど、曲毎に各パートの位置も変更している内容だったけど、サラウンド感として最も際立っているのは"Sweet Child O' Mine"かな。 イントロのギターがリアスピーカーから流れ、グルッとメンバーに囲まれている中で聴く配置となっている。他の曲はオーソドックスなサウンド配置としている分、このサウンド配置に思わずハッ!となる。
 
どの曲も音の鮮度の良さという意味ではさすがさすがハイレゾのBlu-ray Audio!と言える内容のため、数えきれないほど聴いたこの超名盤をまた新鮮な気持ちで聴け、なおかつより生々しく聴けるこの盤は一聴の価値あり。まあ、ちょっと音の分離が良すぎて、逆にラフな一体感という意味では物足りなくなるのところはあるかもしれないがw 繰り返し5.1chミックスを聴いているけど、何度聴いても飽きないなぁ。ロック史上の重要な一枚をこうした贅沢な内容で聴けたので、個人的には買ってよかったかな!と思っている。

なお、再生中には映像も曲に合わせて流れるが歌詞の大半はアレな内容なので、お子さんと一緒に聴く時は要注意!(笑)
※映像のON/OFFは選択できます
↓は"Rocket Queen"の時の映像
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未発表テイクを集めたディスクは曲の制作過程を知るという意味では興味深いが、1回聴いただけで十分といった内容(笑)でも、その中で最も興味深いのは"Novemeber Rain"のピアノバージョンとアコギバージョンが収録されているところ。87年にはこの名バラードがほとんど完成形の状態だったのか!とちょっとした驚きが。
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おまけの数々はちょっと勿体なくて使いづらいなぁwポスターは貼ろうかな?と思ったがサイズが大きいので、貼る場所は要検討。
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ブックレットは分厚いくてボリュームとしてはタップリ!
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APPETITE FOR DESTRUCTI
GUNS N' ROSES
GEFFE
2018-06-29

 

【レビュー】DONALD FAGEN "Morph The Cat"(CD+DVD-Audio盤)

今年の9月に横浜赤レンガでで開催されるBlue Note Jazz Festivalにドナルド・フェイゲンがトリとして出演するので、行こうかどうか迷っているけど、彼のソロはそういや、"The Nightfly""Sunken Condos"しか持っていないから他も聴いておかないと・・・ということで色々と探していた。

彼が2006年にリリースしたソロ三作目の"Morph The Cat"は通常盤CDの他に5.1chサラウンドが収録されたDVD-Audio盤もあるので、それは某塔店のオンラインでオーダーしていたけど、2ヶ月以上待っても入荷の気配は無く、終いにはキャンセルされてしまう始末。中古でも探していたけど、通常盤CDしか無いし、もうDVD-Audio同梱盤は諦めようかな〜と思っていたら先日の大阪出張の時にユニオンを覗いたら、発見!!しかも、コンディション良好で値段もそこそこ安かったので、これはゲットするしかないでしょう(笑)

ということで、DONALD FAGENの "Morph The Cat"(CD+DVD-Audio盤)だが、通常盤ジャケと比べて5.1 SURROUNDED SOUND MUSICという文字が入って、ジャケも全体的に歪んでいるアレンジがされている。
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 ↓は通常盤のジャケ
Morph the Cat
Donald Fagen
Reprise / Wea
2006-03-07


1曲目の"Morph The Cat"でいきなり、重たく地を這うようなベースサウンドと派手さは全くないが非常にタイトなリズムを刻むドラムサウンドで幕を開ける。



そしてこの派手さは無いが、妙に自己主張を感じるリズムセクションがこのアルバム通じての肝だと思う。全身全霊、ひたすらビートを刻むことに集中しているかのようなサウンドは一番耳を持っていかれるし、誰がリズム隊なのかなー?と思ったら、そのドラムは現STEELY DANのドラムでもあるキース・カーロック(この人はいつになったらTOTOの正式メンバーとなるのだろうか?w)で、ベースはフレディ・ワシントン。この人も現STEELY DANのツアーメンバーですね。逆にギターはクレジットを見ただけでも6人レコーディングに参加しているのに、リズム隊はほぼ固定という内容、そして、そのリズム隊は現STEELY DANのツアーメンバーというのはちょっと面白いかも。

そんなリズム隊がドッシリと構えて、そこに何重のサウンドを重ねた都会的でオシャレかつひねくれたサウンドがこのアルバムの特徴。暗いサウンドまでといかないけど、都会のダークサイドをほのかに感じさせるところはSTEELY DANの"The Royal Scam"を彷彿とさせるかもしれない。"Morph The Cat"の方がもっとヘヴィな印象を与えてくれるけど。

アルバム1周目の時は全体的に淡々としていて、ちょっと地味かな・・と思ったが何回か聴いていくうちにスルメになるアルバム。わかりやすさで言えばソロ1作目の"The Nightfly"に軍配が上がるけど、この"Morph The Cat"の方が繰り返し聴きたくなるなぁ〜。

さて、肝心のDVD-Audio盤に収録されている5.1chサラウンドは96kHz/24-bitなんで、音自体も素晴らしい。元々録音状態は大変良いアルバムだけど、キース・カーロックとフレディ・ワシントンのリズム隊の音の重さはDVD-Audio盤だと更に迫力があるので、DVD-Audio盤を聴いてしまうと、通常CD盤が物足りなくなる(笑)
コーラス隊やホーンセクションはリアスピーカーに配置されている構成で、重ねたギターサウンドもサラウンドだと分離が更に良く聴こえ、正統派なサラウンド作り。このDVD-Audio盤はグラミーのBest Surround Sound Albumを受賞したようですね。5.1chだとサウンド全体的にグルーヴ感が増して、ノリが更に良く聴こえる印象。特に"H Gang"はパッと目の前の視界が開く印象で、思わず、「オオッ」と漏らしてしまうぐらい。


DVD-Audio再生時にはスクリーンには各曲毎のイメージ映像が流れるけど、やっぱり都会の暗い情景がこのアルバムにはとっても似合う。うーん、野外でDonald Fagenの曲やSTEELY DANの曲を聴いたらさぞ、気持ちいいだろうな〜、Blue Note Jazz Festivalに行っちゃうかーw

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Morph the Cat (W/Dvd) (Spec)
Donald Fagen
Reprise / Wea
2006-03-20





 
プロフィール

sekibow

熱苦しいハードロック、ヘヴィメタル、スラッシュメタル、ドゥーム・ストーナー系メタル、プログレ、そして70年代〜80年代のウエストコースト系ロックを愛するパフュメタラー。Sign of the Hammer Be My Guide

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