HAREM SCAREMの最高傑作を選ぶとして、投票したら間違いなく2ndの"Mood Swings"が首位になると思うが(個人的には1stアルバムを選びたい)、"Mood Swing"以降の彼らはザックリ言ってしまえば、その"Mood Swings"の影と戦っていたと言えるかもしれない。Mood Swingsパート2なんて作らないぞ!的な気持ちと、外部から"Mood Swings"のような音を・・という要求とのせめぎ合いの歴史がHAREM SCAREMの歴史と僕は思っている。

グランジーな"Voice Of Reason"や、CHEAP TRICK系のパワーポップな"Big Bang Theory"も大好きなんで、要は良い曲があれば、スタイルの変化はそれほど大きな問題じゃないと思っていたけど、"Higher"以降はインパクトのある曲が少なくなってしまい、解散もある意味仕方なかった。しかし、その後復活して"Mood Swings"の再録盤を作ったのが良い意味で割り切りがバンドの中でできたのか、その後の完全新作"Thirteen"は素直に良いアルバムといえる出来だったのが記憶に新しいところ。そして、今年リリースされた新譜"United"は前作の開き直り度合いを更に推し進めて、迷いを感じることが無い素晴らしいアルバムだと思う。

またもや前置きが長くなったが(笑)HAREM SCAREMの新譜"United"はピート・レスペランスのテクニカルなギターとエッジのあるサウンド、そして、爽快感溢れる楽曲が多いことから、音像としては"Mood Swings"の頃を彷彿とさせる。この楽曲の充実っぷりは"Weight Of The World"以来?
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1曲目の"United"はピートのテクニカルなオープニングでオッ!と耳を奪われ、2曲目の"Here Today, Gone Tomorrow"はキャッチーなサビが頭にこびり付き、3曲目の"Gravity"は少し"Believe"の頃の彼らを思い出させる変化球的な曲で、奥深い。
4曲目の"Sinking Ship"はこれまたピートのリフワークが素晴らしい!ハリー・ヘスの安定の熱唱っぷりも素晴らしいが、それ以上に素晴らしいのピートのギターワーク。リフ、ソロとどれも凝っていながらキャッチーというお手本のような出来。リフが素晴らしいという意味では6曲目の"No Regrets"もピートのギターワークも存分に楽しめる。

バラード系は5曲目の"One Of Life's Mysteries"のみだが、これはちょっとインパクトが弱いかもしれない(良い曲だけど)。 インパクトが少し弱いという意味では8曲目の"Thing I Know"から10曲目の"Heaven And Earth"まではシリアスな曲調に爽快なサビという構成が一緒なので、集中して聞かないと何の曲を聴いているのか迷うが、これは重箱の隅をつつくようなところかな(笑)ボートラ除く本編最後はカントリーっぽいアコギからスタートする"Indestructible"はさすがに他の曲とは異なる印象を持つ曲。ダイナミックなピートのギターソロが映える。

繰り返しになるけど、迷いを感じることが無いこの"United"でHAREM SCAREMは本当の意味で復活したのかも!





どちらのPVもドラムはダレン・スミスが叩いているけど、アルバムで叩いているのはクレイトン・ドーンです(笑)

UNITED【通常盤】
ハーレム・スキャーレム
キングレコード
2017-04-26