Part1からの続き
続いてはSTEEL PANTHER!
STEEL PANTHERの来日は2014年以来らしいので、そんなに間が開いていたのか・・・。
しかし、歳を取っているとは思えないぐらい高レベル過ぎるパフォーマンス。
歌も演奏も非常に上手いし、日本でもお構いなしに英語のMC(マイケル・スターとサッチェルの漫才)を今回も長ーく行う(笑)
ゴリゴリなメタルバンドが多い中でも、STEEL PANTHERのような80年代メタル直球サウンドの音は妙な安心感があり、しかも非常に演奏が上手いプロ中のプロだから、様々なフェスに引っ張りだこは伊達じゃないですねー。
"Asian Hooker"ではダンサーの女性達が登場。途中で服を脱いでセクシーな姿で大胆な踊りをするもんだから思わず目がそっちに行ってしまう。いやいや、サッチェルのまるでイングヴェイなギターソロもこの曲の見所だよ!(笑)
ランディ・ローズに捧ぐぜー!というMCからクルー2名に抱えられながらステージ脇から登場したのはオジー・オズボーン!?いや、オジーに扮したマイケル・スターだった(笑)
髪型、サングラス、歩き方、オジーにそっくり!そしてあの独特な歌い方もそっくり!言葉を飛ばしてしまうところもそっくりでトリビュートというよりはギャグすれすれなレベルかもしれんが、そんな内容で"Crazy Train"と来たら盛り上がらないわけがない。最後はコウモリのぬいぐるみを食いちぎるパフォーマンスも披露(笑)
どうやら、このオジーネタは前からやっていたそうだが、今年は特に多くやっている模様。
"Fuck! Fuck!"と連呼させようとしたり、シンミリとするバラードでも歌詞は下品極まりない相変わらずの内容(褒め言葉)で、今回も非常に楽しかった。「ワイフや恋人と一緒に来ているヤローどもにこの曲を贈るよ、聴いてくれ」"Community Property"に入る流れはなかなか醜いですなwww
ライブ終盤はダンサーのお姉さまも再登場し、実はポールダンサーだったのね!その見事なポールダンスを披露しつつ、"Death To All But Metal"(一緒に歌いたかった・・・(T_T))、"Gloryhole" と最高に盛り上がって終了 。ステージのスクリーン、マトリックスのような文字が流れているけど、よくよく見たら、6と9の数字しかない!そんなくだらないところに全力を注ぐSTEEL PANTHERは大好きだ!(笑)
しかし、レキシー・フォックスの脱退は痛かった。代わりのベーシストはまるで空気のようだったが、あんなにキャラの濃い人はそうそういるものじゃないから、難しいところではあるが・・・。マイケルとサッチェルが漫才している横でひたすら手鏡で髪を直しているレキシーの存在感は凄かったなぁ・・(あとボケ役として)。
STEEL PANTHER Setlist
1.Goin' In The Backdoor
2.Tomorrow Night
3.Asian Hooker
4.All I Wanna Do Is Fuck (Myself Tonight)
5.Crazy Train (OZZY OSBOURNE cover)
6.Weenie Ride
7.17 Girls In A Row
8.Community Property
9.Death To All But Metal
10.Gloryhole
次はMASTODON!
MASTODONといえば昨年リリースしたアルバム"Hush And Grim"は個人的2021年のベストアルバムだったので今回のライブは非常に楽しみだった。
先ほどのSTEEL PANTHERとは真逆の世界観で、サイケな映像をバックにMASTODONらしい濃厚な音楽空間を大いに堪能!個人的に注目していた最新アルバムからの3曲("Pain With An Anchor"、"Pushing The Tides"、"More Than I Could Chew")披露され、少々レイドバックした内容の楽曲はライブだと更に空間的広がりを持ち、聴いていて実に気持ち良い。
展開の激しい初期曲との対比含めて個人的にはこのバランスはとっても良い感じだと思う。
しかし、持ち時間50分はこのバンドにとっても短い!短過ぎる。MACHINE HEADのように単独公演3時間コースでも十分だと思う(笑)最後の"Blood And Thunder"で盛り上がったけど、騙されないぞ!(笑)
というわけで、長年メンバーチェンジもなく続いているMASTODONの変幻自在のアンサンブルとその肉食獣的なサウンドは最高な分だけ、もっと観たい!という物足りなさも非常に感じてしまって、そこが引っかかってしまった・・・・。
とっても贅沢な悩みだとは思うけど。また戻ってくるぞ!という言葉はリップサービスではなく、次は単独公演を!!日本での単独公演も2015年以来無いですからねー。。
MASTODON Setlist
1.Pain With An Anchor
2.Crystal Skull
3.The Crux
4.Teardrinker
5.Bladecatcher
6.Pushing The Tides
7.More Than I Could Chew
8.Blood And Thunder
どうやら、MASTODONのライブ中の裏でゲート前でSTEEL PANTHERに出演したポールダンサーが出てきて記念撮影に応じていたそう。私はMASTODONのオッサンの方を取りました・・・・悔しくないんだからねっ!
そしてゲート前ではSteel Pantherに出演した華麗なポールダンサーの皆さんが。。!!#DLJ22 #DLJ2022 pic.twitter.com/JTFZ7SSWSU
— Download Festival Japan (@DownloadFestJP) August 14, 2022
そして、最後はこのフェスのトリを務めるDREAM THEATER!
前回ツアーはコロナの影響で来日公演はキャンセルされてしまったので、待っていた人は多かったと思う。DREAM THEATERが日本のフェスに出演するのはこれが3度目(過去2回はSUMMER SONIC 2010、LOUD PARK14)。
彼らは現在、昨年リリースされた新譜"A View From The Top Of The World"に伴うツアー中ということもあり、フェスだからといってフェス向きなセットリストにはしないだろうと予想していたが、様々な意味で予想外なこともあったり?
VIPゾーンに行ったり来たりを繰り返していたが、DREAM THEATERでトリでもあるから、最初から最後までVIPゾーンで観ることに。VIPゾーンも混みっぷりもなかなかのもんだが、ちょうど真ん中あたりは結構スペースがあったのでここで終始観ることに。他のバンドの時もここで観ればよかったかも・・穴場だったのかな?
1曲目は新譜からの"Alien"。DREAM THEATERらしいメロディの展開がある曲でのっけからスクリーンに投影されている映像とリンクしての音だけでなくビジュアル面含めて一つの物語を観ている感覚になる。
(映像は新譜のブルーレイに収録されている内容をほぼそのまま使っていますね)
もちろん、個々のメンバーの演奏する姿を観ているだけでも楽しいのがこのバンドの強み。ただし、音のバランスはあまりよくなく、ギターとベースの音が大き過ぎて、ジェイムズ・ラブリエのボーカルが聴き取りづらいのが気になった。声の調子が悪いというよりサウンドバランスの問題かな?
そのジェイムズは専用のマイススタンドを駆使しながら、動きは活発。空中蹴りする姿も含めて、調子自体はとっても良さそう。他の楽器陣のパフォーマンスは安定の一言。
セットリストは新譜からの曲を中心にしているので、新譜はライブだと思った以上にゴリゴリな音だな・・と思った次第。余計にジェイムズのボーカルが聞き取り辛くなるが、新譜以外の曲はそこまでボーカルが聞こえにくいな〜とは思わなかったような・・・。
その新譜以外の曲は結構久しぶりに入れてきたものが多いという印象。
"6:00"はめてDTのライブを観たのは1995年のツアーの時以来かも!!!映像は意外とサイバーパンクっぽい内容でこれはちょっと意外だった。"Images And Words"のサウンドとは大きく変わったけど、リアルタイムのDREAM THEATERは"Awake"から入ったので、感慨深い選曲だった。
"Endless Sacrifice"はライブで聴く頻度が多いような気がしたが、調べたら2008年以来??
それはともかくヘヴィかつドラマチックに進んでいく様は名曲ですよね。
そして、マイク・マンジーニ加入後の曲からの"Bridges In The Sky"は2012年の来日公演以来だから、10年も前のことか・・・。
そして、新譜からのタイトル曲で20分以上ある大曲"A View From The Top Of The World"!
たとえフェスでもDTファン以外には容赦ないこの選曲(笑)
フェスだろうと、あくまでもDTファン向けの選曲を貫き通すところは相変わらずか!?多くの観客が体力を消耗して迎えるトリのバンドとして、こんんあ長編曲をやるのはファン以外だと厳しいところはあるけど、一つのストーリーを映すかのような映像が無いともっと厳しかったかもしれない。
そして、次はなんと"The Count Of Tuscany"!!!20分強の曲が連チャン!(笑)
いやー、ほんと、ファン以外には情け容赦無い選曲だw
名曲なんですけど、その良さがこの環境下だとキチンと伝わるか不安だが、美麗な映像と相まっての内容は極上の一言。そういえば、SUMMER SONIC出演時もこの長編曲をやっていて、フェスでもこの曲やるんだ〜と妙に関心した思い出が。
ここで本編が終了。アンコールはなんと、"Pull Me Under"!
"Images And Words"からだったら"Metropolis Pt1"とかにしてくれれば・・・と思ったものの、長編曲2連発の後とフェスであることを考えると、妙にホッとしたような感じになったのも事実。DTファン以外でも馴染みある曲だと思うので、盛り上がっていたので、そういう意味でも納得の選曲かな?
終わりよければ全て良し、ということでDREAM THEATERはフェスのトリに相応しいスケール感ある内容で見事に締めくくってくれた。
DREAM THEATER Setlist
1.The Alien
2.6:00
3.Awaken The Master
4.Endless Sacrifice
5.Bridges In The Sky
6.Invinsible Monster
7.A View From The Top Of The World
8.The Count Of Tuscany
〜Encore〜
9.Pull Me Under
終了直後に次回DOWNLOAD JAPANの開催(来年の3月頃らしい)もアナウンスされて、日本の音楽フェスも徐々に復活してきたことを実感。
私は直接その様子は見てはいないけど、DOWNLOADでは散発的にモッシュが起きたらしいが、この翌週のSUMMER SONIC2022の様子などを観ると、今回のDOWNLOADの観客は結構大人しかった方なのかなーと思った。バンド側の声出しの掛け合いにはみんな、小さな声で控え目に応じていたように思えたし。
逆にサマソニやビリー・アイリッシュのライブの様子を見ていると、洋楽ライブで観客の声出しは普通に実施しているが、逆に邦楽ライブは発声禁止を貫いている。日本でのこのダブルスタンダードな状況はしばらく続くのだろうか。この流れは今後の日本の海外勢のメタル系ライブでも同様になるのかな・・・?それが良い悪いはここでは述べないが。
DOWNLOADの話に戻すと、会場のキャパに対して観客数は少なかったので、散発的に混み合うことはあっても全体的に見れば人でギュウギュウしていることもなく、普段の通勤電車と比べたらカワイイもんだったかな。とにかくライブを問題なく実行させる運営側の強い意志というものも感じたので、あえてヌルいビールを提供して酔っぱらい防止(飲み過ぎに関するアナウンスも結構流れていた。そんなアナウンス初めて聞いた気がする!)に努めていたし、予算の関係なのか、会場から外に出るとフェスを実施しているとは思えないぐらいの閑散した雰囲気で、外から見たらフェスをしているとは思わなかったほど。
とにかく、どのバンドも問題なく来日できて、一組もキャンセルがなく無事に終わり、次の開催にも繋がった。それだけは揺るぎ無い事実!