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SAXON
の3年振りとなる新譜"Thunderbolt"

何のヒネリも無いストレート過ぎるタイトルも話題に(?)なったが、それよりも今作は9年振りとなる国内盤リリースということ。つまり、2009年の"Into The Labyrinth"以降は国内盤がリリースされなかったという由々しき事態!理由は色々あるかもしれないが、嘆かわしいことに変わりは無い。

SAXONはコンスタントにアルバムをリリースしており、 2009年の"Into The Labyrinth"以降も"Call To Arm"(2011年)、”Sacrifice"(2013年)、"Battering Ram"(2015年)と順調に製作していたが、なぜか国内盤が出なかったため、この辺は聴いていなかったという人は多いかもしれない。SAXONファンなら当たり前のことだが、SAXONの凄いところは常に良質なアルバムをリリースし続けているところだ。80年代中期は低迷期と言えるかもしれないが、90年代後半からは迷いが一切無いブリティッシュヘヴィメタルで、どのアルバムも最高なことである。その流れも今も続いており、国内盤がリリースされなかった"Call To Arms"以降もそれは変わらない。特に"Call To Arms"は本当にカッコイイアルバムなので、未聴の人は聴くべし!!!いや、聴け!(笑)

Call to Arms
Saxon
Udr
2011-07-25



話を"Thunderbolt"に戻して、このアルバムも例に漏れず、もちろん最高である。
タフでドラマティックで威厳があって、リフ、ソロ、ボーカルどれも素晴らしいヘヴィメタルアルバム。凄い!と思わせるバンドは沢山あるが、こうして常に良質なアルバムを作り続けて活動が継続できるバンドは本当に少ないと思う。

今作も前2作に引き続き、アンディ・スニープがプロデューサー。ミッドテンポの曲になると、ACCEPT〜?と思ってしまうのは仕方ないか(笑)ギターを気持ちよく聴かせることを主軸にしつつも、ベース、ドラム、ボーカルもよいバランスで、カッチリとした音作りは今作も健在。そして、ビフ・バイフォードは67歳になるが、衰えは全く感じさせないVOICE OF SAXONを今作も見せつけている!
アルバムもボーナストラック除くと全11曲42分弱とちょうどよい。

PVにもなったタイトル曲"Thunderbolt"は威厳に満ちたナンバーだが・・・・

"Thunderbolt"


今作、キーとなる曲は憂いを帯びたメロディが特徴的な"The Secret Of Flight"、"Motorcyle Man"の2018年バージョンとも言える"Speed Merchants"(この曲は特にギターソロが素晴らしい!)、MOTORHEADの"(We Are)The Road Crew"のSAXON版というべき"Roadies ' Song"といったところ。

そして、亡きレミー・ケルミスターとMOTORHEADへのトリビュートソングの"They Player Rock And Roll"この曲の出だしがMOTORHEADの某曲ソックリなところと、途中でレミーの"We are MOTORHEAD、We play rock 'n' roll!"というあのMCも入っているところが泣ける。SAXONならではの粋が詰まった素晴らしい曲!

"They Played Rock And Roll"
 

常に良質なアルバムを作り続けているSAXONだが、ビフ・バイフォードも67歳(まだ衰えが無いのは凄い!)となったので、あとアルバムは何枚作れるのか、ツアーはどれだけ回れるのだろうか・・?JUDAS PRIESTのグレン・ティプトンがパーキンソン病を患っていることを公表したり、70〜80年代から活動を始めたバンドやアーティストの引退・訃報が続く昨今、SAXONも久しぶりの国内盤がリリースされたので、ここはぜひとも、2011年以来の来日公演を行ってほしい!ここで来ないでいつ日本に来るのだろうか?(笑)


サンダーボルト
サクソン
キングレコード
2018-02-02