もうすぐ2022年も終わろうとしていますが、皆さんの2022年はいかがだったでしょうか。
2021年以上にコロナウイルスに振り回れた一年だったけど、2022年にリリースされたアルバムはそんな素敵な記憶を蘇らせてくれる。しかし、良い音楽との出会いがあったからこそ、大変な1年も乗り切れたと思う(笑)
そんな記憶を呼び起こす意味も込めて、私の2022年のベストアルバム10枚を発表します。
例の如く、EP、ライブアルバムや再発モノ(2022ミックスものも除く)は除く純粋な新作のみをピックアップ。あと、順位も拘って付けてみました。
候補をリストアップしてみたら、平気で20枚以上を超えてしまったが、敢えて10枚を選びなおかつ順位付けもした!偉い!
2022年は感覚的に2021年と比べてアルバムのリリースが多いように思うし、数に比例して良質なアルバムが多く出たように感じる。コロナ渦が明けたこの年に狙ってアルバムをリリースしたいという思惑もあることでしょうか。アルバム数が多いとサブスクの方が経済的?だけど、やっぱりCDかLPじゃないと聴く気が起きないんですよねぇ・・・。効率の問題じゃないんだよ!いかに自分の記憶に埋め込むというか・・・
話が違う方向に行きそうなので、
まずは10位〜4位を!
10.Perfume "PLASMA"
コロナ渦の影響で純粋な新作アルバムとしては4年振りとなるPerfumeの8枚目。Perfumeは息が長い女性グループとなっているが、その理由の一つに音楽面の全てを手掛ける中田ヤスタカのタイムレスな作曲に寄るところは間違いなくあるだろう。前作も良かったが、今作はPerfumeだからこそ表現できる音楽によりフォーカスされていると感じ、ある意味原点回帰的な要素が多いアルバムと思っている。その象徴的な曲は"ポリゴンウェイヴ”、"さよならプラスティックワールド"だが、"Drive'n In The Rain"や"Spinning World"と歳を重ねた3人に合わせた大人の円熟味を感じさせる楽曲もあるし、彼女達の新たなアンセムとなるであろう"マワルカガミ"もライブで聴くとPerfumeとしてのShow Must Go On精神を感じられ、アルバムとしてみたら内容の充実っぷりはやはり感嘆させられる。
9.SOILWORK "Övergivenheten"
近年のSOILWORKは北欧のバンドらしく、北欧に感じさせる冷たさとメロディワークを強調したエクストリームメタルの内容だが、今作でその最終形に到達したと思える充実振り。そこにビヨーン"スピード"ストリッドとデイヴィッド・アンダーソンがもう一つ組んで活動しているAORバンドTHE NIGHT FLIGHT ORCHESTRAに通じる80年代ロックのメロディエッセンスが加えられていると思う。そのおかげで、アグレッシブなパートとメロディアスなパートの対比が更に鮮明になり、そのギャップさ加減が更に曲としてのドラマ性を生み出している。しかし、今作リリース後にデイヴィッド・アンダーソンが亡くなってしまい、バンドはどうなってしまうのだろうか・・・。
8.DEF LEPPARD "Dimaond Star Halos"
7年振り、そして12枚目となるアルバムは各メンバーが影響を受けた様々なアーティストの血肉が楽曲の中に息づき、それに伴う深みと同時に更にフレッシュになったサウンドが特徴的だと思っている。完全リモートによるレコーディングにも関わらず楽曲とサウンドのまとまりの良さは近年の中でも一番なのでは!?DEF LEPPARDはMOTLEY CRUEとのアメリカのでスタジアムツアーも大成功で終わったようだし、また新たな全盛期を迎えていると思う。その流れで来日を是非お願いしたいし、その際はグレイテスト・ヒッツだけでなく、新譜からの曲も沢山聴きたい。そういったパワーある曲がこのアルバムにはあると思う。
7.ARCH ENEMY "Deceivers"
メロディックデスメタル・エクストリームメタルの代表するARCH ENEMYの11枚目のアルバム。ボーカルのアリッサ・ホワイト=グラズを迎えては3枚目、元NEVERMOREのジェフ・ルーミズを迎えては2枚目のアルバムとなる。大きな会場で映えるスケール感ある楽曲に更に磨きがかかり、1曲目にいきなりアリッサのクリーンボーカルを大々的に取り入れるなど、新たな挑戦も行っている。コロナ渦の影響でジェフがマイケル・アモットと面と向き合ってギターを録音できなかったので、それは次作で爆発することを待ってます・・・!(笑)
6.TEARS FOR FEARS "The Tipping Point"
2012年にSUMMER SONICで来日したが、なんと18年振りとなる新譜。TEAR FOR FEARSらしいエヴァーグリーンな内容は抑えつつも2022年に相応しい「重み」がサウンドにも現れている。その「重み」は歳を重ねた円熟味だったり、昨今の世界情勢だったりするわけだが(ローランド・オーバザルの妻が亡くなったことも影響がある模様)、ベテラン勢にありがちな焼き直しなところは一切なく、新しい境地を見せてくれている。「おかえりなさい!」と強く言いたい一枚。
5.YOUNG GUN SILVER FOX "Ticket To Shangri-la"
ソウル系バンドMAMA'S GUNのアンディー・プラッツとエイミー・ワインハウス等のプロデュースも手掛けるショーン・リーによるデュオの4作目。AOR直球サウンドにHALL & OATESを彷彿とさせるブルー・アイド・ソウルを混ぜ合わせたような内容だが、今作は今までで一番メロディに力がある内容だと思う。今年SNS上で教えてもらったアーティストの中で、一気に過去作も集めて彼らの魅力に取り憑かれたが、そのキッカケが先行配信された"West Side Jet"で、曲調・歌メロ・ギターソロ等、求めていたのはこれだ!という想いで一杯です。
4.MEGADETH "The Sick, The Dying...And The Dead!"
デイヴ・ムステインはバンドに逆境がある時はいつだってそれに負けんとして、素晴らしいアルバムを出していると思うが、今作もその例に漏れず。自身のガンを克服したと思ったら、今度はアルバム製作中に苦楽と共にしたデイヴィッド・エレフソンがまさかの下半身事情で脱退という中で作り上げた今作品はMEGADETHらしいアグレッシブさがまた更に激しくなり、前作以上に充実した内容となっている。キコ・ルーレイロのギターもMEGADETHという枠組みの中でも自身の個性をより主張してきおり、更にバンドとしてまとまりが生まれている。
以上が10位から4位まででした。
では3位〜1位を。この3枚は他の7枚と比べても思い入れが一番強いということでも差別かした意味合いがあります。
3.明日の叙景 "アイランド"
日本のポスト・ブラックメタルバンドの2作目。青春爆発ファイヤーな感情をブラックメタルの流儀と日本的なポップスな感性でエモく・激しく爆発させ、そして、どこかセンチメンタルな音像が魅力的なバンドだが、更にグレードアップ。先行配信された"キメラ"は四つ打ちリズムの曲だが、その疾走感溢れる曲はあらゆるエモい感情を呼び起こし、彼らのアンセムとなるだろう曲だと思う。胸をかきむしるようなギターソロも素晴らしい。。
2.WUCAN "Heretic Tongues"
ドイツの女性ボーカルを擁する70年代ハードロック回帰型バンドの3rdアルバム。前作はサイケな方面に寄った感があるが、今作は再びハードロックにシフトしつつも新たにファンクな感性が入って、この手のバンドの中でも一つ頭が抜き出た存在だと思う。ボーカル、フルート、ギター、テルミンを操るフランシス・トボルスキー嬢の暴れっぷりが目立つが、楽器陣のタイトで柔軟性ある演奏も特筆すべきところ。
1.GHOST "Impera"
私の2022年ベストアルバム1位はGHOSTの5枚目となる新譜"Impera"でした!
前作でアリーナ型ハードロック路線に切り替わり、今作はそれを更に推し進めより普遍的なアリーナロックへと進化したサウンド。音楽性が変わっても世界観だったり、パパ・エメリトゥス4世のノッペラながらも非常にキャッチーな歌声とあくまでもハードロックで繊密なアレンジには変わりはない。更にスケールを増した彼ら、ますます世界での評価を高めているが、日本で単独公演が行う日は来るだろうか・・・?
以上、10枚でした!
他にも取り上げたいアルバムはあるということで、余裕があれば、もう10枚を次のエントリーで取り上げたいと思います。
皆様、よいお年を!