Heart Of Steel

買ったアルバムの感想を語る場

2020年08月

「メタルファンは、死ぬまでメタルファンなんだ。パーマネントに『あ~○○年の夏はSLAYERをよく聴いたよな~』みたいな聴き方をする奴は一人もいないよ」byロブ・ゾンビ

【レビュー】JOHN NORUM "Face The Truth"(リマスター盤)

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様々な名盤がリマスターされているが、未だリマスターが一度もされていないアルバムも沢山ある。パットと思いつくだけで、サミー・ヘイガー時代のVAN HALENトニー・マーティン時代のBLACK SABBATH"Eternal Idol"はリマスターされているが)、THIN LIZZY"Life-Live"などなど。そんな中、ジョン・ノーラムEUROPE脱退後にリリースしたソロアルバムから初期3枚がRock Candyレーベルから再発されたではないか!

ジョン・ノーラムのソロアルバムの中で名盤といえば、グレン・ヒューズが全面参加し、1992年にリリースされた2ndアルバムの"Face The Truth"でしょう!リマスター盤は新規ライナーノーツとジョン・ノーラムがアルバムを振り返るインタビューも入っているが、肝心なその音も素晴らしい。元々、ギターの音に定評があったアルバムだが、リマスターによって、音の厚みが増し、ギターの音の鋭さもグレードアップ。例えば、1曲目の"Face The Truth"のキレっぷりが更によくなって、買い直す価値は多いにあると思う。




ライナーノーツを読むと、このアルバムの製作に至るまでの過程がよくわかり、個人的にはその辺の話はあまり知らなかったので、へぇー!と思うところが多数。グレン・ヒューズジョン・ノーラムの繋がりは1988年に始まって、グレンがスウェーデンに行き、アルバム製作を一緒に始めようとしたが、グレンのドラッグ中毒の問題により、話は無くなってしまうことや、ジョンドン・ドッケンのソロに加入し、その流れでメンバーにアルバムで参加してもらおうとした話などなど。

グレン・ヒューズもドラッグ問題を克服したばかりで、十分な製作期間が無かったとはいえ、このクォリティは驚異的。グレン・ヒューズが以前、ゲイリー・ムーアのアルバム"Run For Cover"に参加して、それが発展していったらこの"Face The Truth"のようなものになっていたかもしれない・・・そんな可能性があったことを感じさせてくれるアルバムだと思う。
グレン・ヒューズは90年代半ばから80年代の低迷期(理由はドラッグ中毒による健康問題)の分を取り戻すかのようにソロ活動を中心に音楽活動を邁進しているけど、少しタイミングがずれていたら、 ジョン・ノーラムのアルバム参加は無かったかもしれない。ジョングレンのコラボは実質この1枚のみで終わってしまっているので、人生って、タイミングが重要だなーと改めて思うのであった。


たった1枚で終わってしまった二人によるアルバムだが、コンビネーションの良さはどの曲でも感じられ、タイトル曲以外でも"Time Will Find The Answer""Counting On Your Love""Distance Voice"は極上のハードロックソングで大好きである。少し面白いのが"Still The Night"で、元々HUGHES/THRALLの2ndアルバム用として準備していた曲だったが、グレン・ヒューズが参加したメル・ギャレー主導のプロジェクトPHENOMENAでセルフカヴァーされ、更にこのジョン・ノーラムのアルバムでもセルフカヴァーされたので、グレンにとっても2回もリメイクされた曲となっている。

ジョン・ノーラムバージョンは当然ギターを中心とした作りとなっており、キーボード主体のPHENOMENAバージョンとの違って、印象が大きくに変わっているところも興味深い(HUGHES/THRALLのリマスター盤ではオリジナルバージョンが収録)。ジョンによるグレン・ヒューズへの目配せを感じますね(笑)



ジョン・ノーラムの1stソロバム"Total Control"は持っていなかったのでこれを機会に一緒に購入。
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3曲ほどヨラン・エドマンがボーカルを努めているけど、ジョン自身によるボーカルはこれでこれで味があってよかったかな。特にTHIN LIZZYのカバーだとフィル・ライノットっぽい歌い方でハマっていた。ただし、ボーカルのリヴァーブをかけ過ぎていていかにも87年の北欧という時代を感じさせる音作りですね。1stアルバムは北欧っぽい歌メロに魅力があるけど、2ndアルバムの"Face The Truth"は時代を感じさせない、その音が余計に際立っていると思った。ちなみに1stアルバムのリマスター盤はボーナストラックとして、"Live In Stockholm EP"が収録。ライブでもTHIN LIZZYナンバーを歌うジョン・ノーラムはハマってますね。

あっ!ジョン・ノーラムドン・ドッケンのソロアルバム参加で思い出した!ドン・ドッケン"Up From The Ashes"のリマスターされてほしいアルバムだ!リマスターしてほしいアルバムはまだまだ無限にある・・・・。

Face the Truth -Deluxe-
Norum, John
Rock Candy
2020-07-31


Total Control -Deluxe-
Norum, John
Rock Candy
2020-07-31

 

【レビュー】KISS "Killers"(紙ジャケ盤)

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初めて買ったKISSのアルバムはベスト盤の"Killers"。確か高校生の頃に買ったと思うけど、どのアルバムにすべきかCD屋さんで散々悩んで悩み過ぎた結果、1982年にされたベスト盤"Killers"を購入。
当時の新曲4曲が収録されているが、ライブでも定番の"Deuce""Black Diamond""Beth"等が収録されていない。しかし、当時の私はそんなことも知る由もなく、最初にキチンと聴いた初めてのKISSソングはこのベスト盤の1曲目に収録されている当時の新曲"I'm A Legend Tonight"だった。



そんな思い出深いアルバムだが、紙ジャケ盤として再発されたので思わず購入。リマスターの表記は無いが、「アナログマスターテープからDSDトランスファー云々」とあるので、音質は良くなっているのかな・・・?当時買ったCDは手元に無いのでキチンとした比較は出来ないけど。

 "Music From Elder"が大コケしたバンドのテコ入れ的な位置づけのベスト盤のようだが、ポール・スタンレーと外部ソングライターが中心となった制作された新曲4曲はなかなか良い。というか、"I'm A Legend Tonight""Nowhere To Run"は名曲レベルだし、まだブレイク前のブライアン・アダムスも作曲に関わっていた"Down On Your Kness""Partners In Crime"も良曲。どれもポール・スタンレーのポップセンスが冴え渡っている。 ちなみにジャケットにはエース・フレーリーが登場しているが、エースに代わりに新曲4曲でリードギターはを弾いているのは故ボブ・キューブリック。





それ以外の曲も7インチバージョン、1982リミックス、エディットバージョンが収録されており、選曲も興味深い。なぜか "Music From Elder"からインストの"Escape From The Island"が収録されているのは謎だが、KISS初心者でも彼らの魅力を十分堪能できるアルバムだと思う。でも、初心者はもっと良いベストアルバムにしましょう(笑)

そして、個人的にはKISSのバラードと言えば"Beth""Hard Luck Woman"でもなく、このアルバムに唯一収録されたバラードナンバーの"Shandi"! 高校生の時に聴いたのが"Shandi"だったので、KISSのナンバーワンバラードナンバーはこれしかありませんw
夏の終わりを感じさせるセンチメンタルな曲はこれからの季節にピッタリだと思う。



今回の紙ジャケ盤は6ページのポートレートとステッカーのオマケも復刻。それにしてもこの当時のポール・スタンレーの紫色のハチマキは似合っていないよなー(笑)当時の新曲を聴きたいなら、他のベスト盤にも収録されているが、まとめて聴くにはこの"Killers"が一番!
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【レビュー】BLUE OYSTER CULT "Fire Of Unknown Origin"

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DEEP PURPLE、RAINBOW、WHITESNAKE、BLACK SABBATH、DIO、IRON MAIDEN
等、数え切れないほどのハードロックの名盤に深く関わっていた音楽プロデューサー、マーティン・バーチが先日亡くなったニュースが流れた。


71歳という年齢で亡くなったことに驚きが。経歴からしてもっと歳を取っている人というイメージがあったけど、多くの人もそう思っていた模様。計算するとDEEP PURPLE"In Rock"の時はまだ22歳だったとは!!IRON MAIDENの1992年作品"Fear Of The Dark"を最後に音楽プロデューサー業を引退したと聞いていたけど、その時でもまだ40代半場。彼が引退してからHR/HMを聴き始めたので、リアルタイムでマーティン・バーチが関わった作品を追ったという経験が無かったためか、彼が亡くなったニュースはどこか遠い世界の話にも思えるが、彼がいなかったら、今のHR/HMシーンも大きく違っていたと思う。

彼の手掛けた作品をWikipediaで見ていたら、ほとんどが英国アーティストだが、その中で数少ないアメリカのバンドがあった。それはBLUE OYSTER CULT。バンドの歴史的にはちょうど80年代に差し掛かろうとしたところでよりポップな路線を模索していた時。1979年の"Mirrors"がポップになり過ぎて、その振り戻しとしてマーティン・バーチをプロデューサーに迎えて"Cultösaurus Erectus""Fire Of Unknowon Origin"をリリースしたという流れでいいのかな?


少し話を変えるが、BLUE OYSER CULT(以下BOC)を最初に知ったのはどこだったか・・・。おそらくBurrn!誌だと思うが、そこでアルバムのディスコグラフィーが掲載されていて一番記憶に残ったのは"Fire Of Unknown Origin"だったと思う。魔女達なのか邪教の司祭達なのかは不明だが、異様な集団がズラッーと並んでいるそのジャケのインパクトは絶大で、BOCはとってもEvilなバンドと思ったほど。その後、2001年に国内版紙ジャケ盤がリリースされたので買って聴いてみたら意外と普通な音だと気付いたが(笑)でも、THE DOORSに通じるカラッとしていてもどこか漂う不気味さは魅力的だった。

今年になって、レコードプレーヤーを買ってレコードを色々と買っているが、Epic、Columbia関連のアナログ再発専門のMusic On Vinylというレーベルは良質なリイシュー作品を多く出していることを知り、7月にこのBOC"Fire Of Unknown Origin"も再発されていた。
BOCは1978年のライブアルバム"Some Enchanted Evening"以降はチェックしていなかったが、このニュースを聞き、BOCを最初に知ったときにあのジャケのインパクトを思い出して速攻でオーダー。

水色に施された盤とあのジャケはレコードだと更に大きなインパクトがある。
手元に持って水色のジェルのようなものはなんだろう?(笑)
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1980年の作品らしく、当時よくあるタイプのキーボード音が入るキャッチーなタイトル曲"Fire Of Unknown Origin"からヒットした"Burnin' For You"といい、確かにそれまでのBOCと比べるとかなりキャッチーでポップだ。でも、その2曲だけ飛び抜けてキャッチーで他の曲は後追いで聴いている身としては十分BOCらしいサウンドだと思う。そして、底抜けに明るいわけでもなく、ヘヴィになり過ぎず、そこまでカビ臭いわけでもない、その辺のバランス加減が魅力だと思う。そのバランスの良さはやはり、マーティン・バーチのおかげなんだろうか?
Music On Vinyl盤、おそらく2012年リマスター盤の音と思われるが、各楽器の分厚く鳴り響き、迫力があるサウンドだと思う。ちっともポップな音作りではなく十分「ヘヴィ」である。アナログ盤だと、よりその傾向が強いので、このアルバムの魅力を120%楽しむにはもってこい。水色のレコード盤はジャケットとマッチしているので、所有欲もバッチリだ(笑)






Fire of Unknown.. -Clrd- [Analog]
Blue Oyster Cult
Music on Vinyl
2020-07-10




 
プロフィール

sekibow

熱苦しいハードロック、ヘヴィメタル、スラッシュメタル、ドゥーム・ストーナー系メタル、プログレ、そして70年代〜80年代のウエストコースト系ロックを愛するパフュメタラー。Sign of the Hammer Be My Guide

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