待望のCANDLEMASSの初の来日単独公演に行ってきた!
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エピック・ドゥームのオリジネイターであるにも関わらずCANDLEMASSの初来日は2016年のLOUD PARKだった。この時のボーカルはマッツ・レヴィン、ベースはミスターCANDLEMASSというべき、レイフ・エドリングは体調面で問題を抱えており、サポートでSPIRITUAL BEGGARS、元OPETHのキーボーディストであるパー・ヴィーペリがベースを努めた。終盤になんと、レイフが出演して観客を驚かせたが、いつかレイフが本調子になって本来のメンバーのCANDLEMASSを観たいと思ったのは記憶に新しい。
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今回は1stアルバム"Epicus Doomicus Metallicus"でボーカルを努めていたヨハン・ランキストが復帰して今年に新譜"The Door To Doom"をリリースしての来日公演。"The Door To Doom"は2019年のベストアルバム候補に入れたいほどの傑作だったし、レイフも体調復帰しているようなので、期待度がますますアップ!しかも、setlist.fmで調べてみると、ここ数年はフェスのみのライブしかやっていないようで、単独公演を行うのも貴重かもしれない!?

ザ・ドア・トゥ・ドゥーム
キャンドルマス
マーキー・インコーポレイティド
2019-02-20


会場に思った以上に人が入っており、これは会場の渋谷CLUB QUATTROの8割は入っている!?前から2列目付近にいたのだが、ライブが始まった途端、圧縮が!
バンドの音は思った以上に大きくはなかったが、前かれ2列目付近でもバランスは良好。フロアの真ん中辺りだったらさらに良好な状態だったのでは?ヨハンのボーカルが前だと聴き取り辛い感はあったが、そこまで問題じゃない。

観客は最初から大盛りあがり。ドゥームといっても、CANDLEMASSのライブは普通のヘヴィメタルと同じく音のかっこよさで魅せてくれる高揚感があるところがポイント。楽器陣は不動のメンバーだから特に心配することもないので、やっぱり気になるは事実上今回がツアーを一緒に回るのが初めてというボーカルのヨハン。結論から言うと、全く違和感の無いパフォーマンスだった!長年一緒にやっているとしか思えないようなステージでの存在感。しかし、初の来日ということで自然と笑みが出てしまうところが可愛かった(笑)そして、時折、可愛らしいステップを見せるので、こっちも観ていて自然と笑みが出てくる(笑)

ヨハンがボーカルでもメサイア・マーコリン在籍時のナンバーの多目なのは仕方無いこともかもしれないが、チューニングは落としていたのかな?そのため、特に大きな違和感を感じることはなく、チューニングを落としていた分、逆にヘヴィ感が増してこれはこれで良かったかも!

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そして、レイフの状態も気になるところだったが、3年前のLOUD PARKの時と風貌が大きく変わっていたが(笑)歌詞を口ずさみながらベースを弾く元気そうな様子でホッとした。味わい深さを感じさせるベースサウンドと時折決めるアクションがカッコいい!MANILLA ROADのTシャツも渋いぜ!
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MCの多くはレイフは担当し、その時はワインも一緒にwライブでの盛り上がりに日本にはこれから頻繁に行かないといけないな!と嬉しい言葉も。
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CANDLEMASSといったらギターリフ、ドゥーム、ストーナーといったらギターリフというぐらい、この手のバンドはギターリフが魅力的じゃなければ価値無しというのは大袈裟かもしれないが、CANDLEMASSのギターコンビ、今回は前で観たこともあって、大いに堪能しちゃいました!

サウスポーのラーズ・ヨハンソンの顔で弾くリードギターは絵になる!もっと淡々と弾いているイメージがあったけど、熱いパフォーマンスでカッコいいギタリストと再認識。
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主にリズムギター担当のマッツ・ビョークマンのその重たくもノリの良いリズムギターは心地良い!
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ドラムのヤン・リンドーはパワフルかつ手数のあるドラムサウンドで迫力あった。レイフのベースサウンドと相まってこのリズム隊はCANDLEMASSのグルーヴを語る上でも欠かせない二人。今回の単独公演はやっと本来のCANDLEMASSが見れて感激だった。
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ライブ本編はメサイヤ時代のアルバムからの曲が多く、最新アルバムから"Astorolus - The Great Octopus"のみという内容。せったく素晴らしい新譜をリリースしたのだから、もう少し演ってほしいところだが、名曲は沢山あるし、レイフのコンディションとか考えると仕方ないのかな・・?

先程書いたようにメサイヤ時代の曲はチューニングを落としてヘヴィさが増し、ヨハンの声域に合わせたように思えたので、違和感なし。重厚な"The Well Of Souls"でライブは始まり、間髪入れずにヘドバンを誘発させる"Dark Reflection"はそのリフも素晴らしさにKO!
早くも3曲目で"Mirror Mirror"が出てくるが、観客もサビを大合唱!一緒に歌えるパートがあるドゥームバンドこそ、CANDLEMASSだ!

新譜から唯一のナンバーである"Astorolus - The Great Octopus"、アルバムではトニー・アイオミがゲストでギターソロを弾いていたが、ラーズもそのソロはキッチリと再現。

本編の最後にやっと1stアルバムからの"A Sorcerer's Pledge"が登場!リリカルに始まる冒頭から一気に激しくなる2面性を持つ曲だが、2019年にオリジナルのボーカリストでこの曲が聴けるとは数年前なら夢にも思わなかったことが今の目の前に現実として起こっている!!終盤は観客全員でメロディを歌い、ライブの一体感は最高潮に。いやー、楽し過ぎる。ドゥームバンドに相応しくない表現かもしれないけど、CANDLEMASSはドゥーム以前にヘヴィメタルだから、楽しくて当たり前なんだけど。
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意外と短い本編からアンコールは全て1stアルバム"Epicus Doomicus Metallicus"からのナンバー。
アルバム以上に重いナンバーとなった"Demons Gate"は迫力満点!こんなにヘヴィな曲だったっけ?とと思ったほど。スローな曲でも曲が魅力的なのはリフのカッコよさのおかげ。

そして、名曲"Crystal Ball"!ヨハンの怪しいボーカルはこの曲に相応しい!LOUD PARKで観た時はマッッ・レヴィンで歌の上手さや声量はマッツの方が上だと思うけど、オリジナルであるボーカルというのはやはり強い。中間のレイフのベースからインストパートに入っていくところはライブだと更にカッコよくて、チビリそうでしたwライブだと更に良かったのが次の"Under The Oak"も同じ。

そして、何かやり忘れた曲は無いか?とわざとらしいMCから(笑)、最後はもちろん"Solitude"
サビは大合唱が巻き起こり、こんなに暗いナンバーなのにこの盛り上がりはなんだ!?本家BLACK SABBATHもそうだけど、曲の要はキャッチーさと覚えやすいサビというのが重要ってことなんでしょうね。サラリと終わるところもアルバム通りで、最後にこの曲で締めるのはなるほどと納得。

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それにしても、楽しい!という表現がピッタリなライブだった。CANDLEMASSはエピック・ドゥームとか色々な呼び名があるが、開演前BGMでBLACK SABBATH"Heaven And Hell"をずっと流していたように、ヘヴィメタルの王道をいつも感じさせてくれるバンドなんだと再認識したライブだった。

今回は集客もよかったし、何よりも観客も盛り上がり度合いが凄かったから、メンバーも日本での手応えを感じてくれているといいなぁ。また新しいアルバムを作ってまた日本に戻ってきてほしい!その時は新曲も多くやってほしいところ。

Setlist

01.The Well Of Souls
02.Dark Reflections
03.Mirror Mirror
04.Astorolus - The Great Octopus
05.Bewitched
06.Dark Are The Veils Of Death
07.A Sorcerer's Pledge
〜Encore〜
08.Demons Gate
09.Crystal Ball
10.Under The Oak
11.Solitude