Heart Of Steel

買ったアルバムの感想を語る場

2019年02月

「メタルファンは、死ぬまでメタルファンなんだ。パーマネントに『あ~○○年の夏はSLAYERをよく聴いたよな~』みたいな聴き方をする奴は一人もいないよ」byロブ・ゾンビ

【ライブレポ】TOTO@日本武道館 2019.2.20

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3年振りとなるTOTOの来日公演に行ってきた。前回は新譜に伴うツアーで、現在進行形バンドであることを証明してくれたが、今回はバンド結成40周年を祝ってのツアー。

今回の来日メンバーは以下の通り

スティーヴ・ルカサー(G,Vo

スティーヴ・ポーカロ(Kb

ジョセフ・ウィリアムス(Vo

シャノン・フォレスト(Ds

レニー・キャストロ(Perc

ウォーレン・ハム(Sax, Cho

シェム・ヴォン・シュロック(B, Cho

ゼイヴィアー(ドミニク・タプリン)(Kb 

デイヴィッド・ペイチは療養中に付き、今回の豪州、日本ツアーは不参加。ううむ、残念!
他にもベース、コーラス担当メンバーも前回ツアーより変わっている。

ペイチ不在でどんなライブを見せてくれるのか、ライブ自体は楽しみにしていたが、正式メンバーは3人のみという状況ではちょっとテンションがそこまで上がらないところもあったのがライブ前の正直な感想。

ライブは1曲目からいきなり新曲で、BOXセット(配信でも聴ける)に収録されて"Devil's Tower"からスタート。スティーヴ・ルカサー主導の曲でまずは場内ウォームアップ。そして2曲目で"Hold The Line"がいきなり出てくるという流れで楽曲が2018年から一気に1979年に遡るが違和感は無い。

3曲目"Lovers In The Night"、これはレアな選曲だ!元々、ペイチがリードボーカルの曲だが、今回はジョセフ・ウィリアムズが担当。ペイチっぽい歌い方をして違和感を感じない。うん???風貌も似ているようになってきたのは気のせいだろうか^^;
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 続いては去年リリースされたバンド結成40周年を記念するベストアルバム"40 Trips Around The Sun"からの新曲"Alone"。1曲目の"Devil's Tower"と同様、完全なる新曲というわけでなく、80年代のデモのままだった曲を完成させたわけだが、キャッチャーな曲でもあるので観客の反応も上々。ベストアルバムを買っていた人も多かったから認知度は高かった模様。

なるべく各アルバムから1曲はやるというセトリ構成なのか"Tambu"から"I Will Remember""Turn Back"から"English Eye"という選曲。前回ツアーから大きくセトリを変えていることがわかるので毎回ライブに行くファンとしては嬉しい展開だ!
"Kingdom Of Desire"からはフュージョン風味のインスト曲の"Jake To The Bone"だが軽快なリズムが気持ちいい曲でもあるのでインスト曲でも、良い流れはキープしたままライブは進む。
そして前半のハイライトはここに持ってきた"Rosanna"。お馴染みのインタープレイではペイチの代役のゼイヴィアーが大活躍。演奏のキレっぷりではペイチを上回る。華麗でジャジーなキーボードソロは圧巻。
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ライブが始まってしまうとライブ前の想いは何処へやら(笑)TOTOのライブは毎回ハッピーな気持ちにさせてくれるけど、今回もその例に漏れず。
スティーヴ・ルカサーの豪快かつ繊細なギターワーク、見た目はなんだかデヴィッド・ペイチに似て来たようなジョセフ・ウィリアムズだが、しっかりと歌えるところを見せてくれる。そして、スティーヴ・ポーカロの軽やかなステージアクション!弾いていない時の仕草やアクションも実に絵になる。チルボドのヤンネも見習ってほしいもんだww
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その主軸に負けずにサポートメンバーも存在感が抜群。正式メンバーと言ってもいいレニー・キャストロのパーカッションは欠かせないし、長髪になってどこかのスラッシュメタルバンドのドラマーにしか見えなかったシャノン・フォレストジェフ・ポーカロ度合いが増したドラミングで、このリズム隊の組み合わせがライブをキリリと締めてくれる。
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今回、ベースを努めているのはシェム・ヴォン・シュロック。前任のリーランド・スカラーはサポートに徹していたが、シェム・ヴォン・シュロックメンバーに積極的に絡むし、ハイトーンなコーラスもバッチリ!彼がいるからコーラス担当は一人だけだったのか!マッチョな感じがTOTOだと新鮮?
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コーラス担当のウォーレン・ハムはコーラスだけでなく、サックス、フルート、ハーモニカと大活躍。彼はRINGO STARS & HIS ALLSTAR BANDのメンバーでもあるが、KANSASのツアーメンバーだった時期もあったんですね〜。どこかで見たことあるんだよなぁ・・・とライブ中ずっと考えていたけど、2006年のOLIVIA NEWTON-JOHNのツアーメンバーでもあったか!このときのライブDVDはよく見ていたので、思い出しましたw
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オリビア・ニュートン・ジョンとのデュエットで歌うウォーレン・ハム。ちなみにギターはアンディ・ティモンズ
 

そしてペイチの代役としてキーボードはゼイヴィアーという26歳の若手。若手だがプリンスのライブにも参加していたというから、その時はまだ二十歳ちょっと!?昔のTOTOのメンバーもこれぐらいの歳でビッグアーティストのセッションメンバーだったから、自分達の過去に重ね合わせているところはあったかかも。
 

話をライブに戻して、ライブ中盤はルカサーがアコギを持ち出し、スティーヴ・ポーカロもステージ手間にセッティングされたキーボードに座り、ここからはアコースティックセッション的な内容に。フルでの演奏は無いが1曲毎にメンバーから曲の説明が入るという珍しい構成。どの曲も派手派手しくなく親密さを増した感のあるアレンジになっていたが、"Georgy Porgy"などはこのアレンジが最もしっくりくるぐらいハマっていた。
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スティーヴ・ポーカロもこのコーナーのMCでよく喋っていたけど、マイケル・ジャクソンに提供した"Human Nature"に関する話が印象的だったな〜。と書きながら話がうろ覚えなんですけど(^_^;)。スティーヴの娘が学校でいじめに合った時の会話から云々・・・だったかな?? 
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アコースティックセッションも終わりライブは後半へ。後半1曲目はパワフルなリズムワークが魅力的な"Girl Goodbye"!サビはもちろん大合唱!!ゼイヴィアーのキーボードプレイもお見事!そして、次が"Isolation"からの"Lion""Isolation"は名盤だからもっとやってほしいけど、1曲だけでもやってくれるだけでも嬉しい。ジョセフは亡きファーギー・フレデリクセンに負けないハイトーンを聞かせてくれた。

"Dune (Desert Theme)"という渋過ぎる選曲もありつつ(ルカサーもMCで改めて紹介するほどw)、カバーアルムの"Through The Looking Glass"からも選曲するとは予想外だった。ここはTHE BEATLESのカバーで"While My Guitar Gently Weeps"で、会場内の美しい光景も相まって感動的な場面がそこにあった。ルカサーも感激していた模様。

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ライブもいよいよ最後、"TOTO IV"から"Make Believe"から続いて本編最後は"Africa"!説明不要なスタンダードソングで、ライブでは定番も掛け合い含めて、ライブならではの多幸感が120%アップ!レニー・キャストロのマイクを通さないでも十分に聞こえるパワフルな掛け合いも迫力あったし、ゼイヴィアーが前に出てきてアフリカンな?踊りも披露。ちょっと日本の踊りのようにも見えたw
なにより、この曲のペイチパートもジョセフが歌うところがレアだったと思う。ジョセフはここでもペイチっぽい歌い方して一人二役を完璧にこなしていた。

最後の最後にアンコールはやはりこの曲で締めてくれないと!"Home Of The Brave"! 異なるボーカルの対比が肝でもある曲のため、ペイチのパートはウォーレン・ハムが担当。前回のライブは"Africa"で締めていたけど、ビシッ!と締めるんだったら、"Home Of The Brave"が一番かな。

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ペイチ不在のことは心配していたけど、ライブを通してみると少なくとも音楽的な面ではペイチの不在は感じなかった。サポートメンバー含めて全員でペイチの穴を埋めるぞ!という思いが伝わってきたし、サポートメンバーも一流のミュージシャンだから、彼らの見せ場もたくさんあった。サポートメンバーの方が多かった編成だがアンサンブルも完璧で、音響も素晴らしかったので音だけでは大満足!!もしかして、バンドとしての結束感は今回が上だったかもしれない。

TOTOはAORに分類されるバンドかもしれないが、ハードロック的なところや、パーティーロック的な面もあったりと多様な音楽性を持つバンドで、なおかつ客層も幅広い。そんな客層に支えられているのか、平日の水曜日の公演にもかかわらず武道館はソールドアウトというのは、まだまだ彼らはやれるね!次はペイチが戻った本来の姿のTOTOをまたみたいな〜。


Setlist

01.Devil's Tower
02.Hold The Line
03.Lovers In The Night
04.Alone
05.I Will Remember
06.English Eyes
07.Jake To The Bone
08.Rosanna

〜Acoustic Section〜
09.Georgy Porgy
10.Human Nature (MICHAEL JACKSON cover)
11.I'll Over You
12.No Love
13.Stop Loving You
 
14.Girl Goodbye
15.Lion
16.Dune (Desert Theme)
17.While My Guitar Gently Weeps (THE BEATLES cover)
18.Make Believe
19.Africa

〜Encore〜
20.Home Of The Brave 


【レビュー】LINDA RONSTADT "Live In Hollywood"

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ウエストコーストを代表するシンガー、LINDA RONSTADTのなんと(!)、初となる公式ライブ・アルバム"Live In Hollywood"がリリースされた。
2013年にリンダ・ロンシュタットはパーキンソン病であることを発表し、歌手活動は引退してしまったが、40年以上におよぶキャリアで初の公式ライブアルバムが出るって、ちょっと驚き。

なんとなくブートっぽいジャケが少し気になっていたがリリースはRHINOからだし、実際に聴いてみたら商品としてなんの問題もないレベル。


このライブアルバムは1980年、アメリカのTV局であるHBOの特別番組用にハリウッドのスタジオで収録されたもの。1980年というとリンダ・ロンシュタットの人気絶頂期でもあるし、バックのメンバーも凄い!ギターのダニー・コーチマー(CAROL KING、JAMES TAYLOR etc...)、キーボードにビル・ペイン(LITTLE FEAT etc...)、ドラムにラス・カンケル(JONI MITCHELL、CAROL KING、JAMES TAYLOR etc...)といった安定抜群過ぎるメンバーを従えてのライブ。
バックメンバーの存在感がありつつも、リンダを一番に映えることを念頭にしたバランス感覚が素晴らしい。 ("You're No Good"では6分間におよぶジャムもやっているけど!)
そして、リンダのボーカルは力強くて味がある。ライブだとその辺がより際立つのでこのライブアルバムは貴重な一枚となると思う。


なぜ、 このタイミングでライブアルバムがリリースされたのかはライナーノーツに詳しく書かれているので簡単に紹介すると、リンダのマネジメント会社のジョン・ボイランがこのライブの粗悪なブートDVDを発見したことをがキッカケでそこから、音と映像の権利はリンダの会社が所有していることがわかり、マスターテープを探し出せばキチンと商品化できる・・・と思ってもマスターテープがなかなか見つからない。しかし、ある偶然の連鎖が起きてマスターテープをとうとう発見し、それが僕やファンの手元に届いているわけだが、なるほど、天文学的な確率で商品化されたと思うと、ちょっと凄いな!


アルバムには12曲収録。実際はもっと収録されていたわけだが、リンダ自身が選曲したということでファンは納得かな。"It's So Easy""Willin'""Blue Bayou""Desperado"といった曲もキチンと入っているし、↑にも書いたけど"You're No Good"は豪華メンバーのジャムもあるのでボリュームとしては満足できるレベルだと思う。

音楽を聴くだけだったら、ライナーノーツの情報は不要だけど、この情報があると、このアルバムに対する見方も少し変わるしもっと聴き込むキッカケとなるから、自分にとってこうした情報は音楽を聴く上でのスパイスだと思うな〜。

最後にYoutubeにはRHINOからこのライブの正式動画がアップされているのでご紹介。
うーん、映像も良いっすね。映像作品としても正式にリリースしてほしいところ。

"Just One Look"



ライヴ・イン・ハリウッド
リンダ・ロンシュタット
ワーナーミュージック・ジャパン
2019-02-01

 

 

【レビュー】RIVAL SONS “Feral Roots”

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クラシックロックを現代に体現するバンドは日本だとウケがイマイチというか、人気が無いけど、そこに風穴を開けるかもしれないのが1月の来日公演が記憶に新しいGRETA VAN FLEET

その来日公演中に通算5枚目の新譜をリリースしたのが、カリフォルニア出身のRIVAL SONS
2011年にデビューした時に完成度の高さとLED ZEPPELINTHE DOORSをミックスしたかのようなサウンドは衝撃的で、その後は順調に活動を続け、人気もアルバムを出す度に広がってきた(日本以外ではw)。

そして、今作はEaracheから離れ、メジャーのAtlanticへ移籍!!更にステップアップする舞台は整い、そして待望のニューアルバム”Feral Roots”を発表!!期待していたけど、想像以上!!このアルバムでRIVAL SONSはこの手のクラシックロック体現バンドの中でも抜き出た存在と改めて証明してくれたのではないでしょうか〜。

今回はボトムが更に効いた音作りに変わっていたのがサウンド面での特徴だが、アルバム後半の楽曲は万華鏡の如きカラフル。そして更に音の深みが増して多様性溢れる音楽がこのバンドをまた一段高いステージに押し上げたと思う。

アルバム前半は従来のRIVAL SONS節満載!といったところだが、

アルバム1曲めの"Do Your Worst"



アルバム5曲目の"Feral Roots"から少し雰囲気が変わってくる。
LED ZEPPELINTHE ROLLING STONESの神秘性をミックスしたかのようなタイトル曲で、
スコット・ホリデーのタメの効いたギターソロも素晴らしい。
"Feral Roots"


8曲目の"Imperial Joy"は1曲の中に複数の曲が入っているかのような曲。そんな曲でも様々な歌い方ができるジェイ・ブキャナンはやはり凄いシンガーだ!日本ではもっと評価されるべきシンガーだと思う。

"Imperial Joy"



9曲目の"All Direction"はバラードタイプの曲で、LED ZEPPELIN"The Rain Song"を少し想起させる。それだけで終わらずに後半は激しく展開するなど、RIVAL SONS流パワーバラードといった感じ。
"All Direction"


そして、最後を締める"Shooting Star"はゴスペルの色合いを感じさせ、思わず大合唱したくなる曲。POISON"Stand"にも近いところがあるかな?ライブだときっと大合唱が起きて盛り上がるだろうなぁ〜。。
"Shooting Star"
 

早速、ライブで披露されて盛り上がっている!!
 


こうして聴いているとアルバム前半も素晴らしいが、更に素晴らしいの後半部分。今まであった、LED ZEPPELINPINK FLOYDのオマージュ的な曲から更に自分たちのカラーに染め上げた楽曲が多く締めるようになり、RIVLA SONSならでは音の今作で完全に出来上がったと思う。偉大な先人達と比べれることが多かったけど、その辺はこれでやっと卒業できるようになったかな!?

GRETA VAN FLEETと比べるのもナンセンスだが、彼らに足りないも味わい深さやロックの妖しさはRIVAL SONSが持っていると断言できる(笑)もちろん、彼らの方が先輩格でロック界の酸いも甘いも経験しているから、表現できる領域が広いのは当然だけどね。

要するにGRETA VAN FLEETを絶賛しているメディアはキチンとRIVAL SONSも取り上げた上で評論してほしい。日本盤がリリースされていないと日本の雑誌に取り上げ辛いのは知っているけど、そんな大人の事情はどうでもよくて良いバンドは多くの人に知ってほしいというファンの素直な欲求です。
世の中にはもっと凄いバンドがいるんですよ!!! 

さて、それでも日本での見通しは厳しい模様だけどフェスの出演などで、一発逆転をどこかで期待しています!


FERAL ROOTS
RIVAL SONS
ATLAN
2019-01-19


プロフィール

sekibow

熱苦しいハードロック、ヘヴィメタル、スラッシュメタル、ドゥーム・ストーナー系メタル、プログレ、そして70年代〜80年代のウエストコースト系ロックを愛するパフュメタラー。Sign of the Hammer Be My Guide

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