Heart Of Steel

買ったアルバムの感想を語る場

2017年05月

「メタルファンは、死ぬまでメタルファンなんだ。パーマネントに『あ~○○年の夏はSLAYERをよく聴いたよな~』みたいな聴き方をする奴は一人もいないよ」byロブ・ゾンビ

【レビュー】PHENOMENA "Phenomena"(紙ジャケ、2017年リマスター盤)

トム・ギャレー、元TRAPEZE〜元WHITESNAKEのメル・ギャレー、そして元TRAPEZEのリチャード・ベイリーが中心となったプロジェクト、PHENOMENAの初期3枚がこの度、紙ジャケ&リマスター盤でリイシューされたのでそのうち、初期2枚を購入。お目当てはもちろん、1stアルバムの本編全てのボーカルを担当しているグレン・ヒューズが参加しているから。グレン・ヒューズファンとしては今まで気になっていたアルバムだったけど、いつかリマスター盤が出てほしいなぁと思っていたので、今回の再発は正にドンピシャ!
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豪華なメンバーが集まってのプロジェクトということもあり、まず、この1stアルバム"Phenomena"はトム、メル、そしてグレン以外の参加メンバーは以下の通り。

コージー・パウエル
ニール・マーレイ
リチャード・ベイリー
テッド・マッケンナ
ドン・エイリー
ジョン・トーマス(元BUDGIE)
リック・サンダース(元FAIRPORT CONVENTION)

基本はコージー、ニールのリズム隊にリチャード・ベイリーのキーボードという組み合わせが大半。 作曲にはパット・スロールも一部参加。

重厚かつ、じっくりと聴かせるボーカルが中心のメロディアスハードロック作品で、やっぱり主役はグレン・ヒューズ。TRAPEZE組が再び集結したようなメンツだけど、ファンク風味は皆無で、メロディアスなハードロックをグレンが熱唱。グレンの歌声はソウルフルかつパワフルなのはもちろんだけど、このPHENOMENAでは更にSF的浮遊感に富むような歌声も出てきて、グレン・ヒューズでしか表現できないボーカルワークが最高に素晴らしく、1曲目の"Kiss Of Fire"、そして5曲目の"Believe"はその最たるもの。今まで、グレン・ヒューズが歌う様々な曲を聴いていたけど、特に "Believe"のボーカルはその中でもピカイチだと思うので、この曲が聴けただけでもアルバムを買った価値があった!

ボーカルが中心であるため、コージーのドラムは後ろに引っ込んでしまったかのようなミックスが少々残念だが、ところどころでコージー節はしっかり出している。ギターも印象的なフレーズを弾くというより楽曲とボーカルを支えることに徹した感があるので、やっぱりこれはボーカル中心のアルバムですね。

オリジナルストーリーに基づくアルバムのため、このリイシュー盤には英国LP盤を再現し、各曲を表現したイラスト入りのブックレットが付いている。いきなり人間の頭からエイリアンのようなものが出てくる絵が出て来るけど(笑) どんな歌だ、これw
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惜しいのはこうしたストーリーアルバムだから、対訳を付けてほしかったこと。ブックレットにストーリーのあらすじが書いてあるので、それぐらいは対応してもよかったんじゃないかな。ライナーノーツには簡単なあらすじは書いてあるけどさ!

ボーナストラックは"Still The Night"を元TRAPEZE〜WISHBONE ASHのマーヴィン・スペンスがボーカルが取ったバージョンに、"Karma"という曲ではヒュウェイ・ルーカルが歌った曲、そして、3曲ほど後期TRAPEZE組によるリハーサルテイクが収録。特に面白かったのは"Coming Back Strong"のリハーサルテイク。これはWHITESNAKEの"Gambler"じゃん!と思ったら、デビカバがこの曲を聴いてWHITESNAKEで演りたいと言ったらしいですね。その"Gambler"っぽいところは1曲目の"Kiss Of Fire"に組み込まれているので、色々と繋がっていたことが判るのが興味深いかも。

メロディアスはハードロックを歌うグレン・ヒューズが好きなら抑えておくべき一枚ですね〜!キャッチーなサビが印象的な"Who's Watching You"や、全編フック満載の"Twilight Zone"も最高です。

"Kiss Of Fire"


"Believe"


"Twilight Zone"


フェノメナ
フェノメナ
WASABI RECORDS
2017-05-17

 

【レビュー】STEEL PANTHER "Lower The Bar"

今回はSTEEL PANTHERの新譜で通算4枚目となる"Lower The Bar"
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えっ!?もうどうでもいい!?
おーい、あのSTEEL PANTHERですよ〜!みんな、盛り上がっているかぁ〜〜???
周りでこのアルバムの感想をほとんど見ないのだが、みんなもう飽きたか!?(笑)確かに早くも2枚目でパロディ要素は減退していたし、ジャケも今まではインパクトあったけど今回は地味だし〜(あくまでもSTEEL PANTHERにしては)。と、英国辺りの人気と比べると、日本では段々と人気が下がってきているように思うのが私のなんとなくな感想。やっぱり彼らの面白さを本当の意味で理解するには歌詞の卑猥さとバカバカしさを直接的に理解できるかに左右されると思うので、そこは日本人にとっては仕方ないですよねぇ。

私もこのアルバムはパスしようかなぁ〜と思っていたが、やっぱり気になってしまったので買ったけど!(笑)
さて、アルバムはいかにもSTEEL PANTHERな"Goin' In The Backdoor"から始まり、2曲目の"Anything Goes"はVAN HALEN的な明るさを感じさせる曲、3曲目の"Pootang Boomerang"はキャッチーなサビが耳を掴み、ここまでは典型的なSTEEL PANTHERという内容。

ああっ、今までとそう変わらない内容かー。今なら高値でユニオン買ってくれるかな?とここまで聴いてそんなことが頭をよぎったが、しかし、6曲目の"Now The Fun Starts"はイントロがグランジ・オルタナ系で逆にこっちに「えっ!?なんか違うぞ」と耳が引きつられてしまうし、終盤に収録されている"Red Headed Step Child"はまるでWHITESNAKEの"Judgment・・・じゃなくて(笑)、LED ZEPPELINの"Kashmir"な内容でこれも今までの彼らに無かったタイプの曲。

そして、一番変わったところと言えば今作にはカバーが収録されていること。ライブでは様々なカバーを演っていたがアルバムに収録するのはこれが初めて?CHEAP TRICKの"She's Tight"のカバーでこれは真っ当なカバーで、ハマっている。

個人的に一番好きなのは9曲目の"I Got What You Want"で、かっこよくて真面目な?メタル系ソングだけど、サビはCHEAP TRICK系のパワーポップなところがミソ。


というわけで、さすがに4作目になると今までとは違う要素をちょくちょく入れてくるので、音楽面では本当に真面目な彼らですよねー。欠かさず彼らのアルバムを買っては見たものの、4作目は惰性で買ったあなた!(それは私だ!ww)最後まで聴くとこれはこれで買って良かったかも〜と思える一枚だと思う(多分)。
ただし、STEEL PANTEHR初心者は黙って1stアルバムを聴きましょうw

"Anything Goes"
 

"Red Headed Step Child"
 

"She's Tight" マイケル・スターが着ているCHEAP TRICK Tシャツが最高!
 

"I Got What You Want" この曲は素直にかっこよい!歌詞は相変わらずですがw
 

ロウアー・ザ・バー~鋼鉄酒場!
スティール・パンサー
ユニバーサル ミュージック
2017-04-05

 

【レビュー】BLOOD CEREMONY "The Eldritch Dark"

レコード・コレクターズ最新号が21世紀の名盤特集で、買ってパラパラと読んでいたら、購入しようと思ってそのまま忘れていたアルバムがあったことを思い出した。早速検索して、在庫があるところから購入したのが、カナダのバンドで、BLOOD CEREMONYが2013年にリリースした3rdアルバム"The Eldritch Dark"
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オカルト的な雰囲気満載なヴィンテージ系ドゥームハードロックという音だが、ヘヴィ過ぎずかつシケシケサウンド過ぎず。音の方向性は70年代BLACK SABBATHだけど、サウンドは今時的なところもちゃんと抑えているのがポイントだと思っている。あとは、やっぱりJETHRO TULLに形容される全編渡ってのフルート。そのフルートを担当しているのが、ボーカルで紅一点のAlia O'Brien。彼女はボーカルの他にフルート、シンセ、オルガンと縦横無尽の活躍を見せている。でも、やっぱりこの手の音楽の基本はギターリフ。ギターのSean Kennedyはキャッチーかつ、味わい深いリフで魅せてくれる。

妖しい香りを漂わせながらもダイナミズムを感じさせる楽曲とアレンジは、この手のバンドの中で一つ抜き出た存在だと思っているし、そのサウンドは何回聴いても飽きない!いやー、本当にいいバンドですね。去年リリースされた最新作"Lord Of Misrule"も非常に素晴らしかったけど、妖しさという点ではこの"The Eldritch Dark"に若干、分があるかな?
ジャケット内の写真でAliaの佇まいはまるで、リー・ドリアンのようで、それもナイス!(笑)
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Eldritch Dark
Blood Ceremony
Metal Blade
2013-05-28


【レビュー】HAREM SCAREM "United"(通常盤)

HAREM SCAREMの最高傑作を選ぶとして、投票したら間違いなく2ndの"Mood Swings"が首位になると思うが(個人的には1stアルバムを選びたい)、"Mood Swing"以降の彼らはザックリ言ってしまえば、その"Mood Swings"の影と戦っていたと言えるかもしれない。Mood Swingsパート2なんて作らないぞ!的な気持ちと、外部から"Mood Swings"のような音を・・という要求とのせめぎ合いの歴史がHAREM SCAREMの歴史と僕は思っている。

グランジーな"Voice Of Reason"や、CHEAP TRICK系のパワーポップな"Big Bang Theory"も大好きなんで、要は良い曲があれば、スタイルの変化はそれほど大きな問題じゃないと思っていたけど、"Higher"以降はインパクトのある曲が少なくなってしまい、解散もある意味仕方なかった。しかし、その後復活して"Mood Swings"の再録盤を作ったのが良い意味で割り切りがバンドの中でできたのか、その後の完全新作"Thirteen"は素直に良いアルバムといえる出来だったのが記憶に新しいところ。そして、今年リリースされた新譜"United"は前作の開き直り度合いを更に推し進めて、迷いを感じることが無い素晴らしいアルバムだと思う。

またもや前置きが長くなったが(笑)HAREM SCAREMの新譜"United"はピート・レスペランスのテクニカルなギターとエッジのあるサウンド、そして、爽快感溢れる楽曲が多いことから、音像としては"Mood Swings"の頃を彷彿とさせる。この楽曲の充実っぷりは"Weight Of The World"以来?
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1曲目の"United"はピートのテクニカルなオープニングでオッ!と耳を奪われ、2曲目の"Here Today, Gone Tomorrow"はキャッチーなサビが頭にこびり付き、3曲目の"Gravity"は少し"Believe"の頃の彼らを思い出させる変化球的な曲で、奥深い。
4曲目の"Sinking Ship"はこれまたピートのリフワークが素晴らしい!ハリー・ヘスの安定の熱唱っぷりも素晴らしいが、それ以上に素晴らしいのピートのギターワーク。リフ、ソロとどれも凝っていながらキャッチーというお手本のような出来。リフが素晴らしいという意味では6曲目の"No Regrets"もピートのギターワークも存分に楽しめる。

バラード系は5曲目の"One Of Life's Mysteries"のみだが、これはちょっとインパクトが弱いかもしれない(良い曲だけど)。 インパクトが少し弱いという意味では8曲目の"Thing I Know"から10曲目の"Heaven And Earth"まではシリアスな曲調に爽快なサビという構成が一緒なので、集中して聞かないと何の曲を聴いているのか迷うが、これは重箱の隅をつつくようなところかな(笑)ボートラ除く本編最後はカントリーっぽいアコギからスタートする"Indestructible"はさすがに他の曲とは異なる印象を持つ曲。ダイナミックなピートのギターソロが映える。

繰り返しになるけど、迷いを感じることが無いこの"United"でHAREM SCAREMは本当の意味で復活したのかも!





どちらのPVもドラムはダレン・スミスが叩いているけど、アルバムで叩いているのはクレイトン・ドーンです(笑)

UNITED【通常盤】
ハーレム・スキャーレム
キングレコード
2017-04-26

 
プロフィール

sekibow

熱苦しいハードロック、ヘヴィメタル、スラッシュメタル、ドゥーム・ストーナー系メタル、プログレ、そして70年代〜80年代のウエストコースト系ロックを愛するパフュメタラー。Sign of the Hammer Be My Guide

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